7か月のスピード婚。地元に戻るつもりはなく、住処を東京で作りたかった
芽依さんの仕事はIT企業の営業職。旦那さまとの出会いは転勤先の東京でとのこと。同い年で同じ企業を担当していたこともあり、転勤後2か月ほどで恋仲になり、交際期間はわずか7か月というスピード婚だったそう。
「東京に出てきて最初に仲良くなった人で、こっちには友人もいなくて暇だったからプライベートのお誘いも受け続けたら、ずっと一緒にいるようになって、ですかね。同い年だったし、夫は東京が地元だったけど、同じ転職組で話やすかったんです。
結婚を決めたのは、プロポーズを受けたから。当時私も29歳だったし、東京に基盤を置いて落ち着きたかったという思いもありました。一度出て来たからには、もう地元に戻るつもりもなかったので」
旦那さまのご実家は23区内にあり、3歳年上の姉を持つ長男でした。義両親の第一印象はまったくの真逆。義父は言葉数の少ない厳格なイメージ、義母は少し天然なところもある、かわいい人という印象だったとか。
「初対面は、夫と義父が好きだというホテル内にある中華料理屋さんで。中華となると大皿料理ばかりで、嫁に行く私が小皿に取り分けるべきなんですが、率先してお義母さんがやってくれて。しかし、お料理はこぼすし、おかわりのお皿を別の人に渡すし、さらにはテンパっていたのかずっと隣の義父のグラスで飲み物を飲んでいました(苦笑)。
新居は夫の実家から電車で30分くらいの距離のところ。お義母さんは物腰の柔らかい優しい人だったので、うまくやっていけると思っていました」
7か月では見えなかったものが見え出す同居生活。そして、孫よりも夫にだけ愛情を示し続ける義母にもイライラが募り……。【~その2~に続きます。】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。