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暮らし

【娘のきもち】夫の借金とギャンブル依存に悩んでいたとき、寄り添ってくれたのは父だった~その2~

取材・文/ふじのあやこ

家族との関係を娘目線で振り返る本連載。幼少期、思春期を経て、親に感じていた気持ちを探ります。~その1~はコチラ

今回お話を伺ったのは、都内にある企業でデザイナーをしている公子さん(仮名・38歳)。東京都の23区の出身で、両親と3歳上の姉がいる4人家族。スタイリストの夢が破れ、服の販売員としてアパレルメーカーで働く公子さんでしたが、販売側から服の制作をする裏方に回ってみたくなり、生地の染色を行う会社に転職します。

「スタイリストは無理だったけど、どうしても服は嫌いになれなかった。もう一度チャレンジしてみようと思ったんです。転職先は最初から正社員として採用してくれたので両親とも反対はしませんでした。でも、販売員と違って父親から見たらまたよくわからない仕事、認めにくい仕事だったとは思います」

「30歳までに家を出て行くこと」両親から言われていた約束。一人暮らしを相談なく決めた時も反対はされなかった

その会社の始業時間は朝の8時。最初は実家から通っていたものの、就業時間の早さと通勤時間も1時間以上かかったことで一人暮らしを決意します。当時公子さんは20代後半。両親とはある約束をしていたこともあり、家を出ることに反対はされなかったと言います。

「仕事を始めた時に、『30歳までに一人暮らしか結婚で家を出なさい』と言われていたんです。これは私だけではなく、姉も同じことを言われていました。なので、ちょうど良かったのかもしれません。親には一切相談せずにひとりで家を決めて、賃貸契約の保証人のところに記入をしてもらうタイミングで一人暮らしのことを伝えた感じでした。でも、父親は何の反対もせずに、勝手に決めていたことを怒ることもなく保証人になってくれました」

染色の仕事は楽しかったものの、体力仕事で時間拘束も多く、働いて4年ほどで体調を崩して休職を余儀なくされます。

「体調を崩して休職していた間は実家に戻っていました。休職期間は3か月ほどだったのに、その間に一人暮らしの家を引き払って家具のほとんどを処分してしまったんです。今振り返るとおかしいですよね。その時期は自分の判断力が異常だった。両親から『そんなに辛いなら辞めてもいい』と言われていたのに、休職を選び3か月後には再びたくさんのお金をかけて、一人暮らしを開始するんですから。当時は自分が辞めたら会社が回らなくなるとさえ思っていました。色んなものを無理矢理にでも背負おうとしていたんです」

福祉関係の男性と出会い、真面目そうな姿に惹かれ結婚。しかし借金問題で結婚生活はすぐに破綻してしまい……

復職したものの1年経たずに再度体調を崩し、退職を決意。体力だけでなくメンタル面も疲弊していたこともあり、地域活動支援センターにてカウンセリングを受けていたそう。そこである男性と出会い、結婚することになります。

「彼は地域包括支援センターで働いていた職員の人で、通ううちにほだされてしまって。彼とは1年半ほど付き合って結婚しました。彼は真面目そうで人当たりも良くて私の家族とも仲良くやってくれていました。特に父は彼と同じく福祉関係の仕事をしていたので話もあったようでした」

しかし結婚生活が2年ほど過ぎた頃に相手の独身時代から続く借金が発覚。すぐに相手の家族と公子さんの家族を交えて話し合いの機会が持たれ、一度は修復に進んだそう。しかし借金を繰り返したことで夫婦仲は破綻してしまいます。

「借金は付き合っている頃からあったのにまったく気づかなくて……。独身時代の借金数百万は相手の母親が立て替えてくれました。そしてもう二度としないとその場で彼は誓ってくれたんです。でも彼はすぐに裏切った……。新たな借金をギャンブルで作ってきたんです。依存でした。再度借金問題が発覚したら離婚だと親を交えた話し合いで決まっていたのに、離婚ってやっぱりそんな簡単には進んでいってはくれなくて……。お金のこととかさまざまな問題が出てくるんですよね。

そんな不安定な気持ちを救ってくれたのは父親でした。父は過去に司法試験を目指したことがあって法律にも詳しく、さらに福祉の仕事もしていたのでギャンブル依存などの症状も熟知していて。知識でも救ってくれました。あの時に頼れる存在がいたことは本当に心強かったです」

公子さんは父親の助言もあり、無事離婚が成立。結婚時代はパート勤務しかしていなかったこともあり、再度実家に戻って現在も実家で生活を続けているそう。2度目の実家出戻り、そして再婚について聞いたところ、「両親は以前よりも少し干渉するようになったのか、私が両親の干渉を忘れてしまっているだけなのか、距離感はまだ少し掴めない状況です。再婚については今すぐって気持ちにはなれないですが、二度と結婚したくないとも思っていません。次の相手は父親みたいな人が理想です。父親のような真面目な人を見つけられたらなって思います」と公子さんは笑顔で語ります。

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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