新着記事

ル・コルビュジエ「サヴォワ邸」(1928-31年) 国立西洋美術館開館60周年記念 ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代 招き猫の形に仕上がった金花糖 江戸時代生まれの伝統菓子「金花糖」|都内でただ一人、製造・伝承する菓子職人 素敵な殿方の運転【彩りカーライフ~自分の人生をかろやかに走ろう~】 胸がきゅんとした!素敵な殿方の運転【彩りカーライフ~自分の人生をかろやかに走ろう~】 【管理栄養士が教える減塩レシピ】|だしを楽しむ料理 鰹節と昆布で一番だしを取ろう! 【管理栄養士が教える減塩レシピ】だしを楽しむ料理 |鰹節と昆布で一番だしを取ろう! オイルポット・ストーブ|見ているだけで心温まる鋳鉄製のアロマポット 【家族のかたち】父親と同じように離婚、そして子供と離れて暮らすように。当時の父親の気持ちが痛いほどわかるようになった~その2~ 【家族のかたち】父親と同じように離婚、そして子供と離れて暮らすように。当時の父親の気持ちが痛いほどわかるようになった~その2~ 【家族のかたち】両親の不仲、別居、そして離婚。離れて暮らす父親は会いたいといつも言ってくれていた~その1~ 【家族のかたち】両親の不仲、別居、そして離婚。離れて暮らす父親は会いたいといつも言ってくれていた~その1~ 甘えん坊の猫さんに試してみてくださいね 猫の運動不足&ストレス解消には「キャットアジリティー」が効果的【にゃんこサライ特別編】 造園家・小杉左岐さん(72歳)の朝めし自慢「60代に入ってから塩分と油分を控えた献立です」 倭ism 鹿革のカジュアルシューズ|日本の伝統皮革・鹿革製のスニーカー

サライ本誌最新号

ピックアップ記事

  1. 角野栄子さん
  2. 松本零士 不滅のアレグレット〈完全版〉

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

趣味・教養

またしても…名曲鑑賞中にやってくる或る魔物について【オーディオ小僧のアナログ日誌 第13回】

文・絵/牧野良幸

オーディオ小僧はレコードを聴くときは、仕事をしたり、スマートフォンを見たりしない。“ながら聴き”はしないのである。もちろん仕事中にも音楽を聴くが、その場合はパソコンやウォークマンで聴く。

なぜレコードで“ながら聴き”をしないかというと、アナログの暖かみのある音を味わいたいからだ。“ながら聴き”ではそこまで意識がいかないからもったいない。自分の歳を考えるとアナログ・レコードを聴く時間そのものが貴重とさえ思う。

だからレコードに針をおろしたらスピーカーに対座し、ただ音楽に耳を傾ける。それがオーディオ小僧の聴き方だ。しかしレコードを聴いていると、どこからか違う音楽が聞えだすことがある。まるでオカルトみたいであるが、現実の話である。

それは針を落としてから数分するとおこる現象だ。最初は音楽を楽しんだり、レコードの音に舌鼓を打っているのであるが、しばらくすると、どこからともなく「“眠れる”の森の美女」が始まるのである。チャイコフスキーの名曲のようで、そうではない。ただ、とても心地良い。

と、そこに平井堅があらわれ「瞳をとじて」を歌い出す。やがてオーディオ小僧の脳内に「“幻想”交響曲」が鳴り響く。ついにはゴンドラに揺れているような「舟歌」とともに、遠いところに連れていかれてしまう。

*  *  *

もうお気づきであろう。その正体は睡魔である。アナログ・レコードに限ったことではないが、音楽を聴いていると、いつしか眠ってしまうことがあるのだ。眠らないまでも、意識が飛んでしまっていることがある(同じことか)。

眠たくなるのは静かな曲とは限らない。むしろクラシックよりはロックのほうが眠気は深い気がする(ハンマーで殴られたような一撃だ)。よく「うるさいから眠れない」という言い方をするが,音楽はうるさいほうがよく眠れると思う。

あと曲が退屈だから睡魔がおきるともかぎらない。たとえ大好きな曲でも睡魔は遠慮なくやってくる。ということは音楽のジャンルや好みと睡魔は関係がないのかもしれない。レッド・ツェッペリンのハードなナンバー「ブラック・ドッグ」でも子守唄になるのである。

それにしても、どんなに深い睡魔でもレコードの片面が終わる前に、自然と目が覚めるのだから不思議だ。はっと意識が戻ると音楽はまだ続いている。針はまだレコードの終わりに行きついていない。ということは眠っていたのは思ったよりも短い間だったことになる。

こうしてオーディオ小僧は何事もなかったかのように針を上げる。レコード盤を裏返しB面に針を落とす。するとまた「“眠れる”の森の美女」が聞こえだす……。他人から見たらひたすら音楽に耳を傾けている人間に見えるだろう。しかし実のところ”眠れる”オーディオ小僧なのである。

文・絵/牧野良幸
1958年 愛知県岡崎市生まれ。イラストレーター、版画家。音楽や映画のイラストエッセイも手がける。最近『僕の音盤青春記 花の東京編 1981-1991』(音楽出版社)を上梓した 。公式ホームページ http://mackie.jp

『僕の音盤青春記 花の東京編 1981-1991』
(牧野良幸著、定価 2,000円+税、音楽出版社)
https://www.cdjournal.com/Company/products/mook.php?mno=20171028

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. ブームの行方は?2020年のアナログ予想【オーディオ小僧のアナロ…
  2. 一生聞かないレコードを「箱買い」してしまう病【オーディオ小僧のア…
  3. 今や限定盤が当たり前!アナログレコードは迷わず買っておくべし【オ…
  4. アナログ盤カッティングの職人技に大興奮!の巻【オーディオ小僧のア…
  5. ソニー・ミュージックの自社生産LPレコードが復活!【オーディオ小…
PAGE TOP