肩甲骨は、背中側の両肩に甲羅のようにのった三角形の大きな骨。
長時間のパソコン作業やスマホ使用によって、肩甲骨を支える筋肉がガチガチに固まってしまうことで、肩甲骨の柔軟な動きが妨げられ、肩コリが起こります。肩コリは放っておくと、つらい症状となり、さらには、頭痛やめまい、腰痛、吐き気などを併発することもあります。
そこで、理学療法学の第一人者、藤縄 理先生の著書『肩甲骨はがし すべての体操の動画が見られるQRコードつき』(宝島社)から、肩甲骨はがしのトレーニングをご紹介します。簡単にできるものですので、隙間時間にお試しください。
監修/藤縄 理
タオル巻きストレッチ
首や肩のコリが慢性化していると、筋肉がこわばり首の動きが悪くなります。自力で動かしにくくなった首の筋肉を、タオルの力を借りてジワッとほぐします。 非常に効果の高いストレッチゆえに、何度も行うと逆に負担がか
かります 。一 度に3回までにとどめて、深い呼吸で、ゆっくり息を吐きながら行ってください。
用意するもの
・バスタオル
頭の後ろにタオルを引っ掛け、両端を顔の前に持ってきたときに、顔から20cm程度の余裕がある長さのもの。
ココに効く!
タオル巻きストレッチの仕方
耳横バンザイストレッチ
腕が耳の真横を通過するように上げ下げします。その際、肩関節で腕を動かすのではなく 、肩甲骨が動いていることを意識しましょう 。肩甲骨まわりの筋肉に強いコリがある場合は、上げた腕が前に傾きやすいので 注 意 。慣れるまでは背中が反らないよう、鏡で姿勢の確認をしながら行いましょう。
ココに効く!
耳横バンザイストレッチの仕方
* * *
『肩甲骨はがし すべての体操の動画が見られるQRコードつき』 監修 藤縄 理
宝島社
QRコードによる『肩甲骨はがし7日間チャレンジ体操』動画付き。スマホさえあればどこでも気軽にトレーニングできます。誌面と動画を見ることで動きがよりわかりやすくなります。
藤縄 理(ふじなわ・おさむ)
福井医療大学保健医療学部教授。1976年、武蔵工業大学(現・東京都市大学)卒業。1980年に国立犀潟療養所附属リハビリテーション学院理療法学科を卒業し、理学療法士免許を取得。アメリカ・ペンシルバニア州ピッツバーグ大学大学院修士課程(スポーツ理学療法・整形理学療法専攻)修了、新潟大学大学院医歯学総合研究科生体機能調節医学専攻博士課程修了。博士(医学)。理学療法学の第一人者。著書に『徒手的理学療法 Matual Physical Therapy』(三輪書店)、『運動・からだ図解 筋と骨格の触診術の基本』(マイナビ出版)、監修書に『姿勢と体格の科学』(新星出版社)、『みるみるすっきり体型に! 肩甲骨はがし』『ガチガチ体が一気にほぐれる! 肩甲骨はがし&骨盤ほぐし』『がんこなコリが一気に消える! 肩甲骨はがし 新装版』(すべて宝島社)などがある。