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【夕刊サライ/山本昌】継続は力なり! 45歳を過ぎたらオフはなし(山本昌の健康・スポーツコラム 第8回)

夕刊サライは本誌では読めないプレミアムエッセイを、月~金の毎夕17:00に更新しています。月曜日は「健康・スポーツ」をテーマに、野球解説者の山本昌さんが執筆します。

文/山本昌(野球解説者)

野球解説者の山本昌です。夕刊サライの連載も今回で8回目。少しだけ書くことに慣れてきたように感じていますが、思っていることや感じていることを文字にするのは難しいですね……。

さて、前回は僕が現役時代から現在、どういったルーティンをしてきたのかご紹介しました。今回は、僕が40歳を迎えた頃から意識して続けていた体の維持方法についてお話ししたいと思います。

■年齢的な衰えをカバーするには体を動かし続けるしかない!

僕が年齢的な衰えを感じ始めたのは40歳を迎えた頃でした。それまでのシーズンはオン/オフの切り替えをして、オフにはゆっくりと休暇をとっていました。趣味のラジコンをしたり、クルマのドライブを楽しんだりもしていました。

ですが、年々体に蓄積される疲労が抜けにくいような感覚を持つようになり、「これは引退まで休まないで体を動かし続けるしかない」と決意をしました。プロ野球選手といえ、年齢が上がればケガもしやすくなるので、常に身体に油をさし続けておかないと錆びついてしまい、取り戻せなくなるのではと感じ、45歳を迎える頃からは大晦日や元日も休みはとらず、入念なストレッチやトレーニングをして過ごしました。

練習して体を作るのはプロとして当たり前のことでしたが、年齢が上がれば若い時の5倍は時間がかかります。その分、準備を早めにスタートさせなくてはならないし、「普通」の状態を維持するために努力が余計に欠かせなくなりました。だからこそ、日々のストレッチ、トレーニングを継続して、準備を怠らないように、時には自分に厳しく向き合ってきました。

現役最後の頃、よく「練習がハードじゃないですか? きつくないですか?」といった質問を受けることがありましたが、実は僕は練習を苦に思ったことがないんです。キャッチボールやウエイトトレーニングなど、地道な練習を続けることが得意なんです。

こうして過ごしたことが幸いしたのか、現役終盤は大きなケガや故障もなく、50歳で引退を迎えました。

■ボールひとつあればどこでもできる、おすすめストレッチ

僕は以前紹介をした初動負荷トレーニングを長年続けていましたが、それ以外はこれといって特殊なことはしていません。初動負荷トレーニングでは特に、体の中でも重要な部分、肩や股関節といった大きな関節のストレッチを入念にしたり、トレーニングで可動域を広げて柔軟にしておくことが大切になります。

しかし、遠征先や自宅など、専用のトレーニングマシンがない環境も多くあります。そういった時にやっていたストレッチがあり、とても簡単なものなので、ご紹介しましょう。

1 床に仰向けになり、背中との間にテニスボールを入れる。

2 腕を曲げて上下させ、肩甲骨周りをほぐす。

仰向けになり、ボールを肩甲骨の間あたりに置きます。

腕は90度に曲げて上下させます。

このストレッチは肩甲骨の可動域を広げ、柔軟性を保つためのトレーニングで、神宮球場や東京ドームのロッカールームでよくやっていました。先発の日の試合前には20回3セットぐらいをやっていましたね。これは僕にとってちょうどいいセット回数ですから、試してみたい方は無理をせずに少しずつやることをおすすめします。

過去の連載でも何度も書いていますが、体のケアもトレーニングも続けることが何より重要だと思います。不調を抱えている場所は人によって違いますから、何をするかも人により違って当然かと思います。いろいろなトレーニング方法の中から合う合わないを見極め、選択できるようになることも、トレーニングのひとつといえるかもしれないですね。

本来、自分の体のことを一番理解しているのは自分自身だと思います。大切なのは、自分の体によく耳を傾けて、体の声を聴くこと。トレーニングを継続し経験を積んでいけば、自分なりの体調管理の基準ラインがわかるようになってくるはずです。

決して無理にならないように、自分が見つけた基準ラインも年齢とともに変わってくるのだと注意しながら、長くトレーニングを続けていただきたいと思います。

文/山本昌(やまもと・まさ)
昭和40年、神奈川県生まれ。野球解説者。32年間、中日ドラゴンズの投手として活躍し、平成27年に引退。近著に『山本昌という生き方』(小学館刊)。

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