春は出会いと別れの季節。飲酒の機会も自ずと増えてしまいますよね。加齢とともに、お酒が弱くなった、二日酔いが辛くなったという人も多いのではないでしょうか。飲み過ぎはもちろんよくありませんが、ついつい適量を超えてしまうこともあります。
せっかくなら気持ちよく歓送迎会をしたいもの。そこで今回は『サライ.jp』に掲載された、からだに優しい飲酒の方法や二日酔い対策などをご紹介します。
■50歳から心がけたい飲酒5か条を知り、二日酔いを予防する!
肝臓専門医で飲酒に関する多数の本の監修にも携わる浅部伸一先生と、フリーアナウンサーで日本酒愛好家でもある福澤朗さんが、50歳からのお酒の飲み方について対談。じつは休肝日ゼロというお二人が、お酒を無理せず控える方法や、二日酔いになりにくい飲み方などについて語っています。
肝臓でアルコールを分解するのには、けっこう時間がかかるため、次から次へと飲むと分解が間に合いません。そこで大切となるのが飲むペースを落とすことだそうです。
■1週間単位で管理する、肝臓に負担のかからない飲み方
酒好きを自認する肝臓の専門医・栗原毅先生は、著書『酒好き肝臓専門医が教えるカラダにいい飲み方』(フォレスト2545新書)のなかで、「まったくお酒を飲まない人より適量を飲む人のほうが健康を維持できる」と断言。同じ量のお酒を飲むにしても、肝臓にまったく負担をかけない飲み方はあるのだそうです。
健康に最もよいのは、1日に20~40グラムのアルコール。たとえば、ビール500mlや日本酒1合でアルコールが20グラムと計算されます。これを1週間単位で、自分の都合で管理できる方法を紹介しています。
お酒を飲まない人より適量を飲む人のほうが健康|酒好き肝臓専門医が教えるカラダにいい飲み方
■アルコール代謝を助ける栄養素を摂ることで健康的に飲む
栄養素の適切な摂取に重点を置いて、心身の不調を治そうという考え方がもとになっている「オーソモレキュラー療法」の第一人者・溝口徹先生によると、飲んだことまでは帳消しにできなくとも、健康的な飲酒は可能だと言います。
アルコールの代謝を助ける栄養素として「ナイアシン」「ビタミンB群」「亜鉛」の3つを、飲酒前に摂っておくことがとても重要だそう。とくに「ナイアシン」が足りなくなると代謝が滞って二日酔いやアルコール依存症の原因にも。比較的多く含む食材としてはカツオの刺身やエリンギ、ピーナッツなどがあります。
食事の栄養素で「飲酒の害」を防ぐコツ|栄養療法医が教える、正しい飲み方
■肝臓だけじゃない! アルコールから胃腸を守るための食事方法
飲酒で傷つくのは肝臓だけとは限りません。空腹の状態でお酒を飲むと、食べ物のクッションがないため、胃を荒らしてしまう原因にもなります。
飲酒前には軽く食事を摂っておく、ビタミン・ミネラル類が摂れる、野菜たっぷりのサラダやカルパッチョなどをつまみで食べる、飲酒後は消化のよい食べ物にすることで、胃腸を労わりましょう。
■「酒1杯に対し、水1杯の割合で飲むこと」がダメージを最小限にする
自律神経研究の第一人者で、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生が、【不摂生でも病気にならない人の習慣】を教えてくれるシリーズから、ついつい深酒してしまう人の処方箋をご紹介します。
次の日に残るダメージを最小限にする簡単な方法は「酒1杯に対し、水1杯の割合で飲むこと」だそうです。飲み過ぎて体内に残ったアルコールは、寝ている間に分解されますが、この過程で水分を消費するため。脱水が進むと頭痛や下痢、倦怠感などが引き起こされてしまうのです。
「つきあい」で、ついつい深酒をしてしまう人の処方箋【不摂生でも病気にならない人の習慣】
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お酒とは楽しく付き合いたいもの。年齢に合わせてケアしていきたいものですね。
文/編集部