いろいろお聞きしてきましたが、よく効くツボもあったりしますか?
「瘀血証では、血海(けっかい)というツボが有効です」
そう答えるのは医学博士の宗形佳織先生。それはどこにあるツボでしょうか?
「血海は、ヒザ関節上の内側のくぼみから指3本分上にあがったところにあるツボです。ちょうど以下のイラストの位置にあります」
おお、ここがツボですか。どのようにツボを押せばよいのでしょうか?
「このツボに対しては、瀉法(しゃほう)と呼ばれるやり方を実践してください。
瀉法には道具を使わないやり方と道具を使うやり方があります。道具を使わないやり方としては、このツボを素早く強めに揉む、もしくは息を吸う時に押し、吐く時に戻すというやり方を実践してください」
そうなんですか、なんだかイメージしていたツボ押しとは違っていました。道具を使うとしたらどうすればよいでしょうか?
「以下の写真のようなつまようじを使った自作の道具を使ってみましょう」
①つまようじ6本を輪ゴムで止めます
②指定の経穴(けいけつ)をAもしくはBの方法で刺激をします
A 尖っている方を使って手首のスナップをきかせて約30回軽く刺激します
B 丸い方を使って強めに押します
おもしろいですね、早速実践してみたいと思います。
なにか気になる症状がある時に漢方のタイプが分かれば実は有効なツボも分かります。
ご自身のタイプに合わせて手軽に実践してみてくださいね。
文/葉山茂一(はやま・しげかず)
漢方デスク株式会社代表取締役。漢方・薬膳の総合ポータルサイト「漢方デスク(http://www.kampodesk.com)」を企画・運営。
取材協力/渡辺賢治(わたなべ・けんじ)
慶應義塾大学環境情報学部教授医学部兼担教授。漢方デスクの漢方医学監修を務める。
取材協力/宗形佳織(むなかた・かおり)
医学博士・薬剤師(漢方薬・生薬認定薬剤師)・鍼きゅう師。漢方デスクの薬膳アドバイザーを務める。
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