皆さんは、漢方薬と聞くとどんな印象がありますか?「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。 第61回のテーマは、「花粉症に効く漢方薬」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、竹田由子さんに教えてもらいました。
漢方医学における花粉症
鼻水・くしゃみ・咳など、風邪かな? と思って風邪薬を飲んでも良くならず、実は花粉症だった! という経験をされた方は少なくないでしょう。一年中何らかの花粉が飛んでいるため、目薬や点鼻薬、飲み薬などが手放せない方も多いと思います。
西洋医学ではアレルゲン(花粉)が目・鼻・口などから体内に侵入し、それを免疫システムが異物とみなすことでアレルギー反応(花粉症)が起こるとされています。
一方、漢方医学では体内を巡る「気・血・水(き・けつ・すい)」のバランスが崩れることで体の働きが悪くなり、不調が起こるとされています。
花粉症の「涙や鼻水が止まらない」症状は、「体内の水の働きが滞り、余分な水が目や鼻からあふれ出ている」と考えられています。
そこで、体の「水」をコントロールする漢方薬を飲むことにより、余分な水分の排出と水分代謝が促され、不快な症状が改善されるのです。
花粉症に漢方の活用がおすすめな理由
花粉症対策に用いられる漢方薬は、主に鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状を抑えるものと、花粉症などのアレルギー体質を根本から改善するものとがあります。
西洋薬では目には目薬、鼻には点鼻薬など、症状別の薬が用いられます。一方、漢方薬は「鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状を抑える」作用だけでなく、「炎症を和らげる」「消化・吸収機能を良くして抵抗力を高める」「水分の循環を良くしてアレルゲンや老廃物を排出する」といった根本からの改善を目指します。
体全体のバランスを整えてくれるので、すべての症状にアプローチできます。さらに、漢方薬は体質改善にも役立つので、つらい症状の予防や根本改善が期待できるうえ、花粉症以外の不調の改善にもつながります。
また、飲んでも眠くなりにくいため、大事な会議前や車を運転するときでも安心して飲めるのも嬉しい点です。
花粉症を根本から改善する漢方
花粉症のさまざまな症状に効果が認められている漢方薬はたくさんありますが、それぞれに得意分野があります。症状別におすすめの漢方薬をご説明しましょう。
1.サラサラ鼻水・咳・目のかゆみには小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
体力が中等度、またはやや虚弱で、水っぽいサラサラの鼻水、うすい痰、目のかゆみのある方に。
余分な水分を排出して水分代謝を整え、鼻の症状を改善します。麻黄(まおう)が含まれているため、心臓がドキドキしたり、胃がムカムカすることもあります。ご高齢の方や胃腸の弱い方は注意が必要です。
2.小青竜湯と同じ症状で体力がないタイプには苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
小青竜湯と同じような症状で、体力が比較的ない方に。
咳や鼻水、アレルギー症状を抑え、水分代謝を整えて体を温めます。麻黄を含まないため、ご高齢の方や胃腸の弱い方にも用いられます。
3.鼻づまりや頭痛には葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
比較的体力があり、鼻づまりや頭痛のつらい方に。
余分な「水」が引き起こす鼻粘膜の腫れ(むくみ)の改善に働きかけるため、蓄膿症、慢性鼻炎にも用いられます。
漢方は体質との相性で正しく選ぼう
「自分に合う漢方薬は飲みやすい」と耳にしたことはありませんか? 実は、漢方薬が効果を最大限に発揮するためには、体質との相性がとても大切です。
同じ症状に対して同じ薬を処方される西洋薬と違い、漢方薬は同じ症状でもその人の体質によって処方が変わります。
漢方薬は自然由来の生薬からできており、一般的に副作用が少ないとされています。ところが、相性の良くない漢方薬を飲み続けると、効果が出ないどころか、かえって体に負担をかけてしまう危険性もあるのです。
そのため、まずは正確に体質を判定し、体質と症状にぴったりあった漢方薬を飲むことが肝心です。そこで、頼りになるのが、漢方医学をしっかり学んだ医師や薬剤師の存在です。
しかし、忙しくて病院や薬局に通えず、医師や薬剤師の方に直接相談できない方もいるでしょう。そんな方にぴったりなサービスを提供しているのが、あんしん漢方です。
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今年こそ花粉症の悩みから自由になろう!
毎年つらい花粉症の症状も、漢方薬で根本改善を目指すことができます。また、漢方医学では養生法(季節や気候にあった食べ物や休息法)を取り入れることで、よりスムーズに体調を整えることができると考えられています。
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<この記事を書いた人>
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