新着記事

マカオ往復航空券が当たる!Twitterキャンペーンのお知らせ マジック 街を歩けばカフェに当たる!? コーヒーの街メルボルンで極上の一杯を堪能。 マカオ美味紀行|東西文明の出合いが生んだ比類なき味覚を旅する[PR] 【ビジネスの極意】思惑通りに動いてくれない部下と、どうコミュニケーションをとる? 【ビジネスの極意】思惑通りに動いてくれない部下と、どうコミュニケーションをとる? 知っておきたい医療にかかるお金 大きな手術などの医療費負担が抑えられる「高額療養費制度」|知っておきたい医療にかかるお金 サライ1月号|特集は日本酒とかけ蕎麦、付録は光琳ブランケットです 「春日若宮御祭礼絵巻 上巻」 春日大社蔵 奈良の歳末を彩るおん祭【特別陳列 おん祭と春日信仰の美術―特集 大宿所―】 越前がにだけじゃない!食べに行きたい福井県の美味いもの5つ ポルトギーゼ クロノグラフ 一生使える高級腕時計|スイス時計の伝統と技術が息づく「IWC」5選 今年のヒット商品を発表!|全国のスーパー、ドラッグストア約5,000万人分のPOSデータから集計 「サバ缶」を超えた「イワシ缶」、本格志向の第3のビールが急上昇!|全国のドラッグストア、 スーパーで今年一番売れた商品ランキング

サライ本誌最新号

ピックアップ記事

  1. 徳川園/名古屋市

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

全国の美味がお取り寄せいただけます

食いしん坊の作法

てんぷらは衣がいのち【食いしん坊の作法 第10回】

文/山本益博

「てんぷら」の語源については諸説ありますが、室町時代、ポルトガルから来た外来の料理が原点であることには間違いないようです。「テンペロ」「テンプロ」が訛って「てんぷら」になり、「天麩羅」という字があてられました。「天」は「天竺」、「麩」は「小麦粉」、「羅」は「薄い衣」のこととのことで、私はこのなかの「羅」に注目したいと思っています。

てんぷらは、天種、油が大切であることはもちろんですが、「てんぷら」になるか「魚のフライ」になるかは、「衣」次第なんです。小麦粉と水で作った薄い衣を通して、魚の水分と油を交換する、言い換えれば、魚の「脱水作業」こそがてんぷらの命なのですね。

「フライ」は小麦粉に加えてパン粉を使い、素材の旨味を閉じ込めて油で揚げます。ですから、同じ魚介を使いながら、味わいの違う料理に仕上がるわけです。

洋食の老舗「ぽん多」では、きす、あなご、小柱などてんぷらと同じ魚介を使ってフライにします。きすはてんぷらよりふっくらと、あなごは身がしっかりと揚がったフライになっています。小柱は衣を開くと、まだ火の入らない限りなく生に近い小柱の美味しさに出会えます。

ぽん多のきすのフライ

ぽん多の小柱のフライ

私のお気に入りのてんぷら屋「みかわ是山居」の主人早乙女哲哉さんは、冷たい水に冷やしておいた小麦粉をふるいにかけて、粉をときます。「溶く」のではなく「解く」のだそうです。こんがらがった糸を解く(ほどく)ように、衣を「水と粉と空気」が1対1対1になるようにするのだそうです。

みかわ是山居のえびのてんぷら

みかわ是山居のかき揚げ

こうして出来上がった薄くて軽い衣で揚げられた、えび、いか、あなごなど、すし屋で使う種と同じ魚介がこうも違う味わいになるものかと、唸ることしきりです。

「人形は顔がいのち」ですが、「てんぷらは衣がいのち」です。

文/山本益博
料理評論家・落語評論家。1948年、東京生まれ。大学の卒論「桂文楽の世界」がそのまま出版され、評論家としての仕事をスタート。TV「花王名人劇場」(関西テレビ系列)のプロデューサーを務めた後、料理中心の評論活動に入る。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 山本益博|「江戸前」の握り鮨は、「まぐろ」がないと始まらない。【…
  2. 山本益博|江戸の美意識、小粋な「こはだ」【食いしん坊の作法 第1…
  3. てんぷらは東京の郷土料理【食いしん坊の作法 第11回】
  4. 日本料理の華、椀刺しとの向き合い方【食いしん坊の作法 第9回】
  5. 日本人なら知っていたい「箸」の常識【食いしん坊の作法 第8回】
PAGE TOP