厳選!サライが選んだ「次世代の旨い日本酒」10本

毎年登場する日本酒の美酒の中から10本を選んでご紹介しよう。もちろんこれはあくまで一例。このほかにもすばらしい酒が市場にはある。あくまでも参考程度にして、次の旨酒はあなたに見つけ出してほしい。

※この記事は『サライ』本誌2017年1月号より転載しました。商品写真は掲載時のものです。

■1本目:『紀土(きつど)大吟醸』(和歌山県・平和酒造)
――清冽な水を表現するような綺麗な喉のど越し

紀州の山々に囲まれた地に立つ蔵元で、山裾から湧くやや軟水の透明感のある水を仕込み水としている。繊細な水をそのまま表現するように、口当たり柔らかながら、爽やかなキレがある。軽やかな甘み、華やかな香り、心地いい渋みも感じ、杯が進む。

【紀土 大吟醸】
平和酒造(和歌山県海南市溝ノ口119)
電話:073・487・0189
http://www.heiwashuzou.co.jp/

 

■2本目:『結(むすび)ゆい 純米吟醸酒 びぜんおまち』(茨城県・結城酒造)
――心を穏やかにするやわらかで爽やかな味わい


城下町・結城(ゆうき)に江戸時代に創業し、登録有形文化財の蔵を持つ。岡山県産の雄町を50%精米し、鬼怒川水系のやわらかな伏流水で醸かもした酒は、小粒で軽い甘さがさらりと口中に広がり、適度な渋みがアクセントとなって、小気味よく消えていく。たおやかだがフレッシュ感もある美酒。

【結ゆい 純米吟醸酒 びぜんおまち】
結城酒造(茨城県結城市結城1589)
電話:0296・33・3344
http://www.yuki-sake.com/

 

■3本目:『春霞(はるがすみ)純米吟醸 緑ラベル』(秋田県・栗林酒造店)
――秋田の酒米・美郷錦で仕込んだ奥深き味わい


酒どころ・秋田の中でもとりわけ酒造りが盛んな美郷町にある酒蔵。契約栽培で作られた秋田の酒造好適米・美郷錦で仕込んだ酒で、包み込むような優しい甘さと、控えめに漂うリンゴのような香りがある。美しい酸がほどよく効き、穏やかだが奥の深い味に仕上げている。

【春霞(はるがすみ)純米吟醸 緑ラベル】
栗林酒造店(秋田県仙北郡美郷町六郷字米町56)
電話:0187・84・2108
https://harukasumi.com/

 

■4本目:『萩の鶴 純米大吟醸』(宮城県・萩野酒造)
――主張しすぎず寄り添う快い大吟醸


「上質な普段着のような酒」をめざし、徹底した清潔な環境と極低温の貯蔵で酒造りを実施。美山錦100%で、米の旨みを感じる綺麗ですっきりとした酒質に仕上げている。初めはフレッシュな酸を感じ、軽くバナナのような甘い香りがあり、最後まで酸は消えずに甘みを支えている。

【萩の鶴 純米大吟醸】
萩野酒造(宮城県栗原市金成有壁新町52)
電話:0228・44・2214
http://www.hagino-shuzou.co.jp/

 

■5本目:『純米吟醸 ゆきの美人 生酒』(秋田・秋田醸造)
――背筋がまっすぐに伸びるような美しい酸


マンションの1階が製造場という小さな蔵元。最新鋭の設備で仕込み蔵の空調温度管理をほぼ理想的な状態に保ち、年間醸造を可能にしている。フレッシュな飲み口。香味と甘みと、あくまで美しい酸のバランスが光る無濾過の生酒。

【純米吟醸 ゆきの美人 生酒】
秋田醸造(秋田市楢山登町5-2)
電話:018・832・2818

 

■6本目:『米宗 山廃仕込み純米』(愛知県・青木酒造)
――深みと奥行きのあるふくよかな旨口


早くから山廃仕込みに着目し、しっかりした酒質と旨みをめざして取り組む。木曽川の伏流水で醸した純米酒は、酵母無添加で完全発酵を行ない、酸味が効いた濃醇な味が口中に広がる。

【米宗 山廃仕込み純米】
青木酒造(愛知県愛西市本部田町本西60)
電話:0567・31・0778
http://www.yamahai.co.jp/

 

■7本目:『白隠正宗 純米吟醸』(静岡県・高嶋酒造)
――海の幸に合わせたい真なる辛口


辛口を軸に、地の食文化に合う酒造りを行なっている。冷やして飲むと穏やかな味の中に、キレがよく杯が進む。
ぬるめの燗かんにするとフレッシュな酸を感じるようになる。

【白隠正宗 純米吟醸】
高嶋酒造(静岡県沼津市原354-1)
電話:055・966・0018
http://www.hakuinmasamune.com/

 

■8本目:『若駒 五百万石80 無加圧採り』(栃木県・若駒酒造)
――米の旨みを引き出した、発泡感のある旨酒


蔵元杜氏の柏瀬幸裕さんは、奈良県の気鋭蔵油長酒造で酒造りを学ぶ。酒造好適米の五百万石を20%しか磨かないことで、米の旨みを引き出した。搾りに圧をかけず、瓶詰め。薄い澱(おり)がからみ、ふくよかな旨みと美しい酸、はじける発泡感を持つ美酒だ。

【若駒 五百万石80 無加圧採り】
若駒酒造(栃木県小山市小薬169-1)
電話:0285・37・0429

 

■9本目:『若波 純米酒』(福岡県・若波酒造)
――若き蔵人が醸し出す余韻ある旨み


蔵のそばを流れる筑後川のように若い波を起こせと、名付けられた蔵元。爽やかな香りと穏やかな甘さがあり、後キレよい。有明海の海産物や、鯖などと好相性。

【若波 純米酒】
若波酒造(福岡県大川市鐘ヶ江752)
電話:0944・88・1225
http://wakanami.jimdo.com/

 

■10本目:『亀甲花菱 無濾過中取り 生原酒』(埼玉県・清水酒造)
――芳醇な旨みが引き出された美酒


埼玉県北部、広大な田園に囲まれる蔵で蔵元杜氏が家族単位で丁寧に醸す酒だ。少し発泡を伴った飲み口で、厚みと端正な甘みがあり、キレがよく、米の持つ力を感じさせる。濃い味付けの料理にも合う芳醇ながら綺麗な酒質。

【亀甲花菱 無濾過中取り 生原酒】
清水酒造(埼玉県加須市戸室1006)
電話:0480・73・1311

※この記事は『サライ』本誌2017年1月号より転載しました。(取材・文/関屋淳子、佐川知子 撮影/五十嵐美弥)

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で