【私のお気に入り~第77回】
四谷「後楽寿司 やす秀」

 

02_やす秀1

03_やす秀3

まだ30代の若手気鋭のすし職人、綿貫安秀(やすみつ)さんは、毎日、父親と並んで漬け場(カウンター内)に立って鮨を握っていますが、数年前、自分の仕事がしやすいように店を改装しました。
「まだまだ勉強中です」と言いながら、このところの進化には目覚ましいものがあります。
まず、握りの形がより美しくなりました。
昔から、握り鮨は「扇の地紙の形に握れ」と言われてきました。握りを横から見て流線形になるように、というわけです。酢めしが団子状に丸くてもいけない、鮨だねが舞妓さんの帯のようにだらりと両脇に垂れ下ってもいけない。彼の握りは、まぐろもこはだもどれもまことに美しい姿をしていて、食欲をそそります。
さらに、そのこはだの締め加減が上々です。程よく酢と塩で締めてあり、水っぽさ、生臭さは全く感じません。
蒸しあわびもその香りの良さは鼻をくすぐり、あわびの持ち味を最大限に引き出しています。
つまり、すべてに「仕事のしてある」握り鮨なんです。あと、必要なのは、この「仕事のしてある」握り鮨を評価してくださるお客様ではないでしょうか。彼の握る鮨をつまめば、いっぺんに気に入ること請け合いと思いますが。

04_やす秀4

05_やす秀5

■後楽寿司 やす秀(みつ)
http://www.kouraku-sushi.jp

 

 

 

1 2

 

関連記事

ランキング

サライ最新号
2024年
5月号

サライ最新号

人気のキーワード

新着記事

ピックアップ

サライプレミアム倶楽部

最新記事のお知らせ、イベント、読者企画、豪華プレゼントなどへの応募情報をお届けします。

公式SNS

サライ公式SNSで最新情報を配信中!

  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE

小学館百貨店Online Store

通販別冊
通販別冊

心に響き長く愛せるモノだけを厳選した通販メディア

花人日和(かじんびより)

和田秀樹 最新刊

75歳からの生き方ノート

おすすめのサイト
dime
be-pal
リアルキッチン&インテリア
小学館百貨店
おすすめのサイト
dime
be-pal
リアルキッチン&インテリア
小学館百貨店