
「最近、疲れやすい」「立ちくらみやめまいが増えた」と感じていませんか? こうした不調は更年期による変化と思われがちですが、実は貧血が関係していることも少なくありません。腸内環境が乱れていると、鉄分を十分に摂っていても体に吸収されにくくなります。
あんしん漢方所属の医師で腸活に詳しい後藤利夫先生に、貧血と腸内環境の関係や今日から実践できる腸活習慣をうかがいました。
更年期に注意したい貧血

更年期になると女性ホルモンのエストロゲンが減少し、ホルモンバランスが崩れて様々な心身の不調が出やすくなります。月経周期も乱れやすく、頻発月経が起こったりダラダラと出血が続いたりすることもあります。これにより出血量が増え、鉄欠乏性貧血を発症しやすくなるのです。
貧血による動悸やめまい、疲れやすさといった症状は、更年期にみられる不調とよく似ています。そのため、貧血に気づかず放置してしまうケースも少なくありません。体調不良が続く場合は、年齢のせいと決めつけず、貧血の可能性も視野に入れることが大切です。
貧血と腸内環境の関係

実は、貧血と腸内環境は関わりあっており、貧血を改善するには腸内環境を整えることがカギになります。
鉄分は主に十二指腸から空腸上部で吸収されます。腸内環境が乱れていると鉄分の吸収が妨げられ、鉄分が不足しやすくなるのです。
また、鉄分が不足すると腸の粘膜や筋肉の働きが低下し、便秘になりやすくなります。便秘が続くと腸内環境はさらに悪化し、貧血を招く悪循環に陥ってしまいます。
食生活の乱れやストレス、運動不足、睡眠不足などによっても腸内環境は乱れるため、生活全体を見直すことが重要です。
貧血改善のための腸活習慣

貧血を改善するには、鉄分を補いつつ腸内環境を整えることが大切です。貧血改善のための腸活習慣を3つ紹介します。
1.食生活を見直す
食生活を見直し、腸内環境を整えるのに役立つ食材や鉄分を多く含む食材を摂りましょう。
たとえば、乳製品や納豆、味噌などの発酵食品は善玉菌を含み、直接善玉菌を摂ることができます。また、善玉菌のエサとなる食物繊維は、野菜や海藻、きのこ類などに含まれます。
食べ物から摂った善玉菌は数日で体外へ排出されるため、発酵食品を継続して摂りつつ食物繊維も摂って腸内の善玉菌を育てましょう。
鉄分には、レバーやいわしなどの動物性食品に含まれるヘム鉄と、海藻類やほうれん草などの植物性食品に多い非ヘム鉄があります。非ヘム鉄はヘム鉄より吸収率が低いですが、ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂ることで吸収率を高めることができます。
なお、カルシウムは摂りすぎると鉄の吸収を妨げるため、鉄を多く含む食材と乳製品を同時に大量に摂らないよう、食べ合わせにも注意しましょう。
2.ストレッチをする
ストレッチなどの軽い運動でおなか周りの筋肉を動かすと、腸が刺激され、蠕動運動が活発になります。腰をひねったり、腹部をゆっくり伸ばしたりすることで、無理なく腸の働きをサポートできます。
たとえば、就寝前に寝転がってひざを抱えてゆっくりと呼吸を繰り返すストレッチや、仕事の合間には椅子に座っておなかをねじるように体を片側へひねるストレッチなどを、日常生活のなかに取り入れてみましょう。
3.サプリメントを活用する
食事や生活習慣の改善に加えて、サプリメントを補助的に使う方法もあります。
貧血を改善するには食事や生活習慣を見直すことが重要といっても、忙しくて十分にセルフケアができないこともあるでしょう。乳酸菌や食物繊維、鉄分などのサプリメントを活用すれば、忙しい日常のなかでも栄養補給をサポートしてくれます。
ただし、サプリメントはあくまで補助的な存在です。鉄分の摂りすぎは便秘や胃部不快感などを招く可能性もあるため、過剰摂取を避け、食事や腸活習慣と組み合わせて取り入れましょう。
腸を整えることが貧血改善への近道

貧血改善には、鉄分の補給だけでなく腸内環境を整えることも大切です。日々の食事を見直したり必要に応じてサプリメントを活用したりして、ご自身に合った腸活習慣を続けていきましょう。
<この記事の監修者>

後藤利夫(ごとうとしお)/医師
1988年、東京大学医学部卒業。独自の無麻酔・無痛大腸内視鏡検査法「水浸法」を開発。大腸内視鏡6万件以上無事故のベテラン医師。大腸がん予防から始まった腸内細菌や乳酸菌にも造詣が深く、菌のパワーを使って健康になる方法を各所で伝授し続けている乳酸菌の専門家。
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