【ひと皿の歳時記~第89回】
延岡「ビストロ ル セルドール」の鮎のリングイネ
今年また、東京・銀座「Furuta」の「鮎の春巻き」に続いて、鮎料理の傑作に出会いました。店は宮崎県・延岡にあるレストラン「ビストロ ル セルドール」です。
フランス料理店のコースの中のひと皿としてサービスされた「鮎のリングイネ」がそれ。
近くの五ヶ瀬川で獲れた20センチ未満の小ぶりの鮎の頭と尾と中骨をオリーブオイルで揚げ、そのオイルをリングイネに絡めたパスタ料理です。
そして、内臓のうるかはソースに仕立ててあります。
鮎の頭や中骨は香ばしく、また、身は弾力を残したリングイネと絶妙に溶け合いました。塩加減が誠に精妙で、わずかの塩気しか感じさせません。
鮎料理といえば、塩焼きに勝る調理はないと信じる私ですが、鮎の塩焼きに負けない名品があることを知って、正直びっくりしました。
鮎の塩焼きでも、頭が生焼けで食べられない調理が多い昨今、この「鮎のリングイネ」は、小ぶりとはいえ鮎を丸ごと成仏させている点で、傑作と呼んでよいひと皿ではないでしょうか。
店舗情報
店名 | ビストロ ル セルドール |
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住所 | 宮崎県延岡市旭ヶ丘2丁目6番1 |
TEL | 0982-37-8488 |
営業時間 | 11:30 ~ 14:00 (LO) /18:00 ~ 20:30 (LO) |
定休日 | 水曜日 |
URL | http://seldor.web.fc2.com |