「写真という表現媒体を通じて社会のために何ができることはないか」という思いから組織された活動体<NPO東京画>が立ち上げたプロジェクト<東京好奇心2018-2020>。
2018年1月、渋谷ヒカリエで企画を発進したこのプロジェクトは、同年10月「ジャポニスム2018」としてパリ市4区庁舎で展覧会を、2019年4~5月には、「東京ベルリン友好都市関係締結25周年記念」として、ベルリン市庁舎及びベルリンで展覧会とシンポジウムを開催しました。
そして、いよいよその集大成となる展覧会が開かれています。(11月12日まで)
本展では、16の国と地域を拠点に活動する写真家100人の強い“好奇心”から生まれた写真作品を展示します。
本展の見どころを、東京画のファウンダーで本展のキュレーター、太田菜穂子さんにうかがいました。
「NPO東京画は、東日本大震災の未曽有の被害を通して体験した事実、“当たり前の日常生活、そして目の前に存在する風景がかくも危うく、かつ愛おしい”ものであるかの思いを起点とし、2011年4月に立ち上げられました。以来10年にわたり、100人の写真家たちの独自の視点と視界に判断をゆだね、“今という時間”を記録し、記憶することを最大の目標に掲げて活動を展開してきました。
今年、新型コロナウイルスの猛威の前に、私たちの日常は著しい制限と変化を余儀なくされています。より良い未来、“新しい正常(New Normal)”をつくりあげるためにも、写真を見ることでこの10年がどのような時代であったのかを振り返ることは非常に大切であると信じます。
100人の写真家たちの思考、判断、美学が反映された作品との出会いが、皆様にとって有意義なものであることを願ってやみません」
【開催要項】
東京好奇心 2020 渋谷
会期:2020年10月20日(火)~11月12日(木)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1 東急百貨店本店横
電話:03・5777・8600(ハローダイヤル)
公式HP:http://www.bunkamura.co.jp
開館時間:10時から18時まで(入館は17時30分まで)
休館日:会期中無休
料金:HP参照
アクセス:HP参照
取材・文/池田充枝