福島県北部にある裏磐梯(うらばんだい)は、磐梯山や吾妻山などに囲まれた標高約800mにある高原です。明治21年(1888)の磐梯山の噴火によって高原や湿原、湖沼などが形成され、磐梯朝日国立公園に指定されています。
裏磐梯には数多くの湖沼があり、なかでも五色沼と呼ばれる毘沙門沼や赤沼、瑠璃沼などの20~30の湖沼群が有名です。10月中旬から始まる裏磐梯の紅葉はカエデやウルシ、モミジなどの鮮やかな赤や黄色が特徴で、青色などに輝く五色沼との見事なコントラストを描いています。
裏磐梯では紅葉を愛でながらのトレッキングを楽しんでみたいものです。初心者向けの約1時間の五色沼自然探勝路をはじめ、19のトレッキングコースが用意され、神秘的な湖沼や湿原を巡ることができます。
歩き疲れたら周辺に点在する温泉地で体を休めてください。宿泊施設や日帰り温泉ではナトリウムを含む温泉が湧き、体を芯から温め、筋肉痛や神経痛を和らげてくれます。
取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。