東北を代表する紅葉名所のひとつが山寺こと、立石寺(りっしゃくじ)です。
松尾芭蕉の名句「閑さや岩にしみ入る蝉の声」を生んだ地としても知られ、境内には芭蕉と曾良の像や、ゆかりの蝉塚などがあります。凝灰岩の岩肌と色鮮やかな木々、そのなかに堂宇が点在し、山門から奥の院までは1015段の石段が続きます。
紅葉の見ごろは10月下旬から11月上旬で、最盛期にはライトアップも行われます。山寺からは足を伸ばして、かみのやま温泉に宿泊しましょう。
別名「鶴脛の湯」と呼ばれる温泉は、長禄2年(1458)に旅の僧により発見されました。沼地に湧く湯で、一羽の鶴が脛を浸して傷を癒し、飛び去る姿を見かけたのがはじまりとされています。
泉質はナトリウム・カルシウム‐塩化物・硫酸塩泉で美肌効果も期待できます。温泉宿はもちろん、共同浴場や足湯も充実。地元の方との何気ないおしゃべりも楽しいものです。
わくわく温泉城下町 かみのやま温泉
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取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。