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9月のシルバーウィークは秋風に誘われた人たちで賑わい、観光地はどこもすごい人波だったようです。旅行が好きなサライ読者の方も多いとは思いますが、新型コロナウィルス感染拡大の影響を考えると、ついつい出かけることに慎重になる方も多いのではないでしょうか。

「安全に、遠くへ出かけたい」、そんなサライ世代の思いを叶える<コトバス×サライ×渋の会( 東急プラザ渋谷) >の「小豆島の豊かな食を巡るオンラインバスツアー」がシルバーウィーク初日の9月19日に催行されました。

コロナ禍ということもあり、各地で行われているオンラインバスツアーが注目され、話題となっています。そんな中、オンラインバスツアーとはどのようなものなのかを体験しようと、記者も初めてのオンラインバスツアーに参加しました。

オンラインだからこその良さ、実際のバスツアーとの違いをお伝えしていきますので、「オンラインバスツアーに興味がある」という方はぜひ参考にしてください。あわせて小豆島の最新情報もご紹介します。

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■オンラインバスツアーに参加するのはどんな人?

オンラインバスツアーに参加するといっても、どんな人が参加しているのか興味があるところですよね。

「小豆島の豊かな食を巡るオンラインバスツアー」はここ「サライ.jp」で参加者を募集しました。全員『サライ』読者ということもあり、近い価値観を持った、落ち着きのある紳士淑女が集まりましたよ。

今回参加された方は「修学旅行で訪れたことがある」とか「『二十四の瞳』が好きで参加しました」など香川県や小豆島に思い出を持つ方が多くいらっしゃいました。中には「実は小豆島生まれです。改めて自分の郷里を見たいと思いました」という方も。

一方で、「小豆島は初めて」、「実際に訪れる前に、擬似体験をしたい」という方もいらっしゃいました。

「小豆島の豊かな食を巡るオンラインバスツアー」は、コトバスのプランナーである、さきちゃんが明るくツアーの進行をしてくれました。

実際に費用と時間をかけて旅先を訪れても、期待したほど面白いと感じなかったり、イメージと異なっていたとか、天候に恵まれないこともありますよね。オンラインバスツアーであれば、期待を裏切られるなどのリアルな旅行のマイナス面は軽減されるでしょう。また思い出のある人は懐かしさを感じられたり、これから訪れたい人は現地を巡る予行演習ができます。費用・時間という面から考えてみても、メリットは大きいのではないでしょうか。

■小豆島といえば、「ヤマロク醤油」と「井上誠耕園のオリーブオイル」

「小豆島の豊かな食を巡るオンラインバスツアー」は、高松港に集合という設定からスタートいたしました。パソコンやスマートフォンに不慣れな方は「オンライン」というだけで苦手意識を持たれるかもしれません。しかし、オンラインツアーではコーディネーターさんが参加に必要な設定の手ほどきを丁寧にしてくれるので安心です。

背景画像を変えて、バスに乗車した雰囲気を味わいます。面白いところとしては、事前に届いていたシートベルトをたすきがけして乗車気分を盛り上げる工夫がされているところ。参加者の期待を裏切らないような細やかな配慮や工夫がされていると感じられました。

また、初対面の方ばかりが集まるので緊張感が漂うのかなと思いきや、皆さんリラックスしながら思い思いに楽しんで参加していらっしゃいました。そうした点は実際のバスツアーに近い感覚なのかもしれません。

高松港で切符を渡し、歩いてフェリーにバーチャル乗船。旅行気分が盛り上がります。

今回のオンラインバスツアーの舞台である小豆島へは、高松港からフェリーで向かいます。当日は現地の天気もよく、瀬戸内海の潮風が画面越しに伝わってくるようでした。瀬戸内海の島といえば、小豆島をイメージされる方が多いのではないでしょうか。この小豆島は、醤油が特産品であり、オリーブが実る島としても知られていますね。

フェリーは瀬戸内海を渡り、小豆島に到着すると、バスはまず日本一狭い海峡(幅9メートル)である土渕海峡やエンジェルロード、中山千枚田へ向かい、それぞれの地の車窓を楽しむ演出がされていました。絶景を楽しんだ後は、当然のことながら皆さんバス酔いすることもなく、無事「ヤマロク醤油」に到着。この間、集合してから約30分程度で旅は進行していきます。

▷木桶仕込みの醤油蔵、「ヤマロク醤油」

醤油の入った木桶を上から覗かせてもらった光景。

ヤマロク醤油は、創業150年ほどの歴史ある醤油蔵。ヤマロク醤油の看板商品でもある「鶴醤(つるびしお)」は、既にバスツアーに参加した人のお手元にお土産として届いており、「鶴醤」の説明を聞きながら普段使っている醤油と比較できる趣向になっていました。このあたりが家にいながら参加できるオンラインバスツアーの醍醐味と言えるのかもしれないですね。

この「鶴醤」は、約2年の熟成期間を経て完成した生醤油をもう一度樽に戻し、再び原料(塩以外)を加えて、もう2年ほど仕込んで出来上がります。『ウォール・ストリート・ジャーナル』のアメリカ版では、「ワインのようだ」と紹介されたほどの深いコクとまろやかさが特徴です。

「鶴醤」を一度味わったら、今まで使っていた醤油には戻れないかもしれません…。

ヤマロク醤油では、醤油を造っているもろみ蔵を見学。その後、特別に木桶作りを見せてもらいました。日本に木桶を作る会社は1社しかありませんでしたが、その1社がなくなると聞き、ヤマロク醤油ではノウハウを教わって2013年から自社で木桶を作っています。直径約1m85cm、高さ約2mの木桶をリズムよく作る勇ましい姿は、圧感でした。この時できた木桶は、150年後まで醤油造りに使われるそうですよ。見学したいという方は秋以降に訪れれば、木桶作りを見ることができるかもしれません。

素晴らしいチームワークで出来上がる木桶。チャットでの会話も盛り上がりました。

▷手摘みのオリーブから作られるオリーブオイルが評判の「井上誠耕園」

続いて、バスは瀬戸内海に向かって約5,000本のオリーブと14種類の柑橘がはぐくまれている「井上誠耕園」へ。あっという間の到着です。オリーブ園の見学をしながら、チャットで出てきた「オリーブの色の違いは?」(答え:熟度の違いです。緑色からだんだん黒くなっていきます)「広い園内の水やりはどうしているの?」(答え:パイプで水を送っています。水を与えすぎず、少ない程度にして多少いじめた方が美味しいオリーブオイルが搾れます)という質問から「小豆島の街路樹のオリーブの実は誰が収穫しているの?」(答え:町役場で収穫をしています。オリーブオイルとして搾っていますよ)という小豆島に関する素朴な疑問までをライブでお応えいただきました。生産者と参加者の交流が盛り上がりましたよ。

井上誠耕園からは「新鮮檸檬オリーブオイル」と「オリーブちりめん山椒」が事前に参加者のご自宅にお土産として届いていました。そこで、井上誠耕園内にあるレストラン、忠左衛門(ちゅうざえもん)のシェフが「新鮮檸檬オリーブオイル」と400年前からの伝統である小豆島手延べ素麺を使ってできるレシピを実演。

柑橘の風味が詰まった爽やかな「新鮮檸檬オリーブオイル」
短時間で作れる美食レシピを、ライブで丁寧に教えていただきました。

「おしゃれで美味しそう」、「爽やかな素麺が小豆島の青空に映えますね」、「ワインが欲しい」、「ワイン賛成!」という声が参加者とコーディネーターとのチャットで飛び交いました。記者が参加したのはちょうどお昼時の回だったこともあり、「お腹がすいた」、「ツアーが終わったら、ランチに早速作ろう」という声も出てきていましたよ。材料が届いているので、ツアー後すぐに実践できるのも、オンラインバスツアーの魅力の一つですね。

井上誠耕園は小豆島だけではなく、東急プラザ渋谷ほか都内にも直営店があるので、気に入ったら手軽に買いに行けるのもポイントです。東京限定商品の紹介もあり、参加者からは「さっそく今日、東急プラザ渋谷へ行ってきます」というアクティブな意見も出てきました。

■気になる参加者の感想は?

およそ90分のオンラインバスツアー。参加前は、長いのではないかとも思いましたが、参加者の方たちはどう感じられたのでしょう? 感想の一部をご紹介させていただきます。

「オンラインバスツアーは初めてだったので、つながらないかと緊張しました。コロナ禍が落ち着いたら、実際に家族で行ってみたいと思います」
「あっという間の1時間半でびっくりしました。井上誠耕園ではライブでつながっている感じがよかったです」
「晴れていたので、レストラン『忠左衛門』からの景色が綺麗でよかったです」
「あまり情報のない場所はオンラインツアーで下見をしておくと、得した気分になります。そして、実際に行きたいところが増えてしまって困るんですよね…」
「送られてきた手土産が厳選されているので、お取り寄せマニアになってしまいそうです」

90分のツアー終了後も、バスガイドやコーディネーター、そして参加者同士が交流できる時間は30分あったのですが、それでも「去りがたい」という声も聞かれましたよ。

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いかがでしたか? オンラインバスツアーへの興味は広がったでしょうか? 普通のバスツアーなら、ガイドさんの説明中、寝てしまったり、友人や家族との会話を優先しがちですが、オンラインバスツアーはリモートだからこそ、ガイドさんの話をじっくりと聞くことができました。また、チャットで疑問を解消したり、その時の気持ちを共有して見知らぬ人と盛り上がることができるのもオンラインツアーの醍醐味ですね。
一方で、ツアーを静かに楽しみたいという人もいるかと思います。オンラインバスツアーは、ネットを介するからこそ、コミュニケーションの深さを自分で調節できることもポイントでしょう。そして、何をおいても、このコロナ禍で「安全」だということが一番なのではないでしょうか。

しかし、オンラインバスツアーはその土地の雰囲気はわかっても、においや肌触り、手触りといった空気感、画面には入りきらない風景までを味わうことができないのがやや残念なところでしょうか。オンラインバスツアーに参加して、「ここは行きたい」という場所を決めたら現地へと足を運ぶ。どちらがいいということではなく、そのようにオンラインバスツアーは、新しい旅行スタイルとしてコロナ禍が収束しても定着していくのではないでしょうか。

取材・文/末原美裕(京都メディアライン)

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