日増しに寒さが緩み、桜の開花が待ち遠しくなるこの季節。今年の春は、日本各地の名桜を求めて旅に出てみてはいかがでしょうか。『サライ』4月号では、「ローカル線で花見旅」と題して、車窓に広がる花景色と、一度は見ておきたい名桜を楽しむ鉄道の旅を特集しています。
本特集で紹介しているのは、熊本県のJR豊肥本線~南阿蘇鉄道、山口県の錦川鉄道錦川清流線、東京の都電荒川線、山形県の山形鉄道フラワー長井線など7コース。それぞれに桜の見どころを記した路線図や運行情報など、列車を使った花見旅に役立つ情報が満載です。
日本屈指の桜の名所といえば、やはり京都。これまで何度も京都を特集してきた『サライ』が選りすぐった、洛中洛外の花見名所を紹介する別冊付録「春の京都 桜の古社寺案内」をご用意しました。美しい桜景色の写真に加え、各社寺の歴史や桜の見どころ、見ごろを案内しています。春爛漫の古都散策のお供にお役立てください。
古社寺といえば、今年は真言密教の一大聖地・高野山開創1200年。弘法大師空海が生涯をかけて築き上げた“天空の仏都”を2部構成で案内する大特集が「空海と高野山巡礼」です。弘法大師空海とは如何なる人物だったのか、真言密教の教えとは何か、マンダラの見方や高野山の聖地・壇上伽藍と奥之院の歩き方など、専門家や研究者の解説と案内で多方面から空海と高野山の謎と魅力に迫ります。
今号には生活特集と題して、「箸の選び方と使い方」を特集しています。食文化に詳しい青山学院女子短期大学名誉教授の橋本慶子さんの解説で、日本で箸が使われるようになったのはいつ頃からか、箸を横にして自分の前に置くのはなぜか、など、箸の歴史や日本人の食文化との関係を繙いていきます。そして、使いやすい箸の選び方と美しく見える使い方を、東京の箸専門店『兵左衛門』の中道久次さんに指南いただきました。知っておくと日々の食事がさらに豊かになること請け合いの特集です。
このほか、今号から、没後370年を迎える二刀流の剣豪・宮本武蔵に焦点を当てた新連載「武蔵に尋ねよ」が始まりました。戦国~江戸時代に生きた宮本武蔵は、芸術家・文化人としても類稀なる才能を発揮しています。本連載は、武蔵研究の第一人者として知られる福田正秀さんが文章を、そして、写真界の巨匠・土門拳に師事し、日本文化をテーマに数々の名作を発表している写真家・藤森 武さんが武蔵筆の書画の撮影を担当しています。小説などに描かれた世界とは違う宮本武蔵像に福田さんの真摯な筆致で迫る武蔵の知られざる実像に加え、藤森さんが本連載のためにすべて撮り下ろしている武蔵の水墨画など上質な写真も見どころです。
ローカル線で花見旅、高野山巡礼、箸の基本を特集した『サライ』4月号。書店などで手に取ってお確かめください。
■『サライ』4月号の目次は、こちら
https://serai.jp/magazine/18589