新着記事

幹が太い、マスカット・ベーリーAの見事な古木。「父が小学生の時の写真にすでに写っているから、樹齢は少なくとも80年以上」。その前に佇む岸平典子さん。 【日本ワイン生産者の肖像6】岸平典子さん(タケダワイナリー)|創業100年の歴史を持つ老舗で、日本ワインの王道を突き進む女性醸造家。 【娘のきもち】「医者になったことが一番の親孝行」稼げるようになった今もお金を一切受け取ってくれず……~その2~ 【娘のきもち】「医者になったことが一番の親孝行」稼げるようになった今も両親はお金を一切受け取ってくれず……~その2~ 【娘のきもち】お酒の力を借りて勉強の邪魔をしてくる父親。その姿が苦手だった~その1~ 【娘のきもち】中高一貫校に入ったことで勉強が好きに。お酒の力を借りて勉強の邪魔をしてくる父親が苦手だった~その1~ 履きやすい靴は健康に悪い靴⁉  ロコモを防ぐ靴の選び方 履きやすい靴は足に悪い靴!?| 健康寿命を延ばす靴の選び方 本多忠勝像 「徳川四天王」家の幕末~そのとき、名将たちの子孫はどう動いたか【にっぽん歴史夜話13】 江戸切子のぐい呑み|珍しい琥珀色のクリスタルガラスに東西の刻みの技が共演 一生仕事を続ける時代、73歳女性も活躍するユーチューバーという職業[PR] 「ヤフオク!」で検索された「猫」を含むキーワードランキング 夏目漱石の小説「吾輩は猫である」初版本(明治40年発行)は12万円超で落札!|「ヤフオク!」で取引された意外な「猫」グッズ 高所恐怖症の人はクラクラしてしまいそうな天井座敷。 ベストな席は天井桟敷?|ベルリン・フィルハーモニーを現地で鑑賞する方法 健康オイルブーム! 摂り方を間違えるとシワやくすみの原因にも⁉ 健康オイルブーム! 摂り方を間違えるとシワやくすみの原因にも!?

サライ本誌最新号

ピックアップ記事

  1. 角野栄子さん

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

逸品

『鎌倉清雅堂』の「鎚起(ついき)」のうつわ|職人技が光る金属器の艶めき

『鎌倉清雅堂』の「鎚起」(ついき)の器「銅 角形 水盤」(価格は要問い合わせ)

文・写真/鈴木拓也

鎌倉の長谷寺や大仏のほど近くに店舗を構える『鎌倉清雅堂』は、「鎚起」(ついき)と呼ばれる手法で作られたうつわの数々を扱っている。陶器やガラスのうつわとはまったく異なる素材・質感は、本物が分かる大人の心をとらえ、全国から注文が来る。

鎚起とは、「鎚で打ち起こす」金属工芸技術の一種。金・銀・銅・錫といった金属の板を、大小の鎚やタガネで打ち延ばしたり、打ち縮めたり、焼いたり、叩いたりしながら成形し、最後に装飾や色をつけて、ひとつのうつわへと仕上げてゆくもの。

非常に多くの工程を経て作られ、繊細な手作業となるため、熟練を要し、一級のプロダクトを生み出せる職人は、日本でも数えるほどしかいない。その一人が、新潟県西蒲原郡弥彦村に『鎚起工房 清雅堂』を構える西片正さんである。

工房にて鎚起づくりに打ちこむ西片正さん(手前)

一枚の金属板から生み出される精緻なうつわ

西片さんは、多年にわたり鎚起製品を日々作り出している大ベテラン。こちらの『鎌倉清雅堂』は、新潟の工房で製作された作品を販売する、アンテナショップという位置づけにあたる。

鎌倉清雅堂の店内

『鎌倉清雅堂』の1階と2階には、大小様々な鎚起製品が陳列されている。店の主人はこう語る。

「鎌倉に店舗を構えて約20年になります。金属のうつわは使い手とともに過ごした時間の分だけ、風合いを増していきます。

鎌倉は、大仏もそうですが、神社仏閣や古い建物などに金属が、時を経て今も息づいている場所。その地で、伝統的な金属工芸の魅力や暮らしのなかで使う愉しさを伝えていきたいと願っております。

そのため店内デイスプレイは、部屋をイメージした家具などを配置し、生活のシーンとつながるように心がけております」

鎚起には、他にはない美しさがあるが、ただ飾って眺めるだけのアート作品ではない。食卓に彩りを与えるワンポイントとして、どしどし使ってほしいという。

売れ筋のひとつ、錫製のぐい呑みとチロリトックリもそうで、光沢のあざやかさは、いつもの酒を何倍にもひきたてる。また、錫の酒器には、イオン効果で酒をまろやかに美味しくするという。

錫ぐい吞み(税込9,720円)と錫チロリトックリ(税込37,800円)

手前「銅 急須 錫被」(税込54,000円)、奥左「銅 急須 錫被 吊鋲止 八角形 本体 80H」(税込45360円)、その右「銅 急須 錫被 吊鋲止 八角形」(税込49680円)

酒器・食器だけでなく、花器のラインナップも取り揃えている。例えば「雲の花入 銀色」という花器は、庭で目立たず咲いている花を挿しておくだけで、風雅な「華」へと生まれ変わらせるような造形の妙がある。

花器「雲の花入 銀色」(価格は要問い合わせ)

鎚起には、丈夫で長持ち、使いこむほどに趣きのある艶が生まれるという長所もある。落下による破損などがあっても、再生メンテナンスができる。まさに一生ものだ。

匠の技が生きる「鎚起」(ついき)の器の数々に出会える、希少な店である。

『鎌倉清雅堂』
■住所/鎌倉市長谷2-5-39
■電話/0467-23-6121
■営業時間/10:00~18:00
■定休日/水曜

文/鈴木拓也
2016年に札幌の翻訳会社役員を退任後、函館へ移住しフリーライター兼翻訳者となる。江戸時代の随筆と現代ミステリ小説をこよなく愛する、健康オタクにして旅好き。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 鶴岡八幡宮のスケッチ(「鶴岡八幡宮」完成画は「サライ」1月号に掲載されています) 日曜の鶴岡八幡宮で甲冑姿の人々をスケッチ【半島をゆく 三浦半島編…
  2. 名越切通② 武家の古都・鎌倉で海と切通しをスケッチ【半島をゆく 三浦半島編 …
  3. 武士の都 鎌倉を象徴する鶴岡八幡宮 中世武士の聖都「鎌倉」の地形に隠された意味とは【半島をゆく 歴史…
  4. 和のうつわの根本を永平寺に尋ねる|食事をいただく禅の作法とは
  5. 暮らしを豊かにしてくれる良き「うつわ作家」6組8人の肖像
PAGE TOP