奈良の春日大社は、鎌倉時代の初めに創建され、その後御蓋山(みかさやま)の麓に社殿を造営し、四柱の神々をお祀りしたことを始まりとします。
社殿の造営以来行われている、20年に一度の式年造替が、このたび昨年3月から今年11月にかけて行われています。春日大社では古くより御本殿の神前に獅子・狛犬が安置されてきましたが、今回のご造替において獅子・狛犬を新調することとなり、御本殿をお護りしてきた非公開の獅子・狛犬4対8体を、境内の景雲殿で初めて一般に公開することとなりました。
本展の見どころを、春日大社・広報ご担当の秋田真吾さんにうかがいました。
「鎌倉時代以来、約800年にわたって御本殿を護り続けてきた獅子・狛犬4対8体を、現在行われている第六十次式年造替をおいて撤下し、調査した結果、6体が鎌倉時代の製作であることが判明しました。残る2体は室町時代の製作ですが、他に類例をみないユニークで愛らしい形状です。
今回のように古い獅子・狛犬がまとまって新たに公表され、同時に初公開されることは近年ではあまり例がなく、日本彫刻史、特に獅子・狛犬の歴史を考えるのに一石を投じることになるでしょう」
貴重な彫刻作品を見ることのできるまたとない機会です。ぜひ足をお運びください。
【御出現! 春日大社の御神獣-800年を経て御本殿獅子・狛犬初公開-】
会期/2016年6月1日(水)~6月30日(木)
会場/春日大社 景雲殿 (奈良県奈良市春日野町160)
電話番号/0742・22・7788
参拝料/300円
開館時間/9時から16時30分まで(入場は16時まで)
休館日/会期中無休
アクセス/JR・近鉄奈良駅より奈良交通バス・春日大社本殿行きで「春日大社本殿」下車すぐ
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