新着記事

快眠セラピスト直伝、快適に眠るための4つの習慣

取材・文/渡辺陽毎日、快適に眠れていますか。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針…

世界遺産リドー運河と水門を巡る水路クルーズ 【カナダ・オンタリオ州の旅2】

写真・文/石津祐介カナダの首都オタワと、古都キングストンをつなぐリドー運河。その全長は202…

家事代行サービスは、50代の既婚女性が一番利用している!

「家事代行サービス」とは、その名の通り、家主に代わり、水回りの掃除や食事の用意などを行なって…

森茉莉が可愛がっていた犬のぬいぐるみ【文士の逸品No.39】

◎No.39:森茉莉のぬいぐるみ(撮影/高橋昌嗣)文/矢島裕紀彦文豪・森鴎外…

カナリア諸島の真っ白な砂浜、真っ青な空……|地球のエネルギーを感じる火山の島ランサローテ

文・写真/バレンタ愛(海外書き人クラブ/元オーストリア在住、現カナダ在住ライター)7つの島か…

人生の楽園探し|地方移住を考えたら、まず最初にすること

主人公は人事異動を機に早期退職・転職しての地方移住を検討し始めた東京の51歳会社員。情報収集…

【まんがでわかる地方移住2】地方移住をするために最初にすること

主人公は人事異動を機に早期退職・転職しての地方移住を検討し始めた東京の51歳会社員。情報収集…

定年世代に注目の新しいキャリア 「顧問」という働き方

文/鈴木拓也企業の「顧問」と聞いて、どんなイメージが思い浮かぶだろうか?多く…

中古品買取で最も人気なのは、やはりあのブランド!?

最近では、整理するための断捨離の一つの手段として、使わないものを単に捨てるのではなく現金化する!…

【学年誌が伝えた子ども文化史】人類、月へ・2|アポロが見せた月生活の夢

学年誌記事で振り返る昭和のニュースと流行!1922年(大正11年)、当時の出版界では初となる…

サライ最新号

ピックアップ記事

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

趣味・教養

夏目漱石が英国留学中に使っていた旅行ガイドブック【文士の逸品No.26】

◎No.26:夏目漱石の旅行ガイドブック

夏目漱石の旅行ガイドブック(撮影/高橋昌嗣)

文/矢島裕紀彦

明治・大正期に海外へ出かける日本人留学生の多くが手にした、定番の旅行ガイドブックがある。

通称「ベデカ」。漱石が留学中に活用したのも、この赤い表紙の本。それも、英国全土、ロンドン、フランス北部と、計3冊を用意した(東北大学附属図書館漱石文庫蔵)。頁を繰ってみる。ロンドン塔周辺の記述部分にのみ下線が引かれているのは、現地訪問時だけでなく、帰国後の『倫敦塔』執筆に際しても、この本が参考にされたことを暗示する。

英国留学準備中の後輩から手紙でアドバイスを求められた時も、漱石は、「ベデカーの倫敦案内は是非一部御持参の事」と書き送っている。

ロンドンで暮らした歳月を、漱石は後年「尤(もっと)も不愉快の二年なり」(『文学論』序)と綴った。だが、そこには、病篤い正岡子規からの最後の手紙に即座に返書を送りながら、それをしなかったと見えるような一文(『吾輩ハ猫デアル』中編自序)を草したのと同様の、文筆家ならではの誇張がある。

孤独な勉学の苦渋の陰に、収穫の楽しみも隠された日々。実際、留学期間を延長してフランスで勉強することまで、漱石は本気で願い出ていた。

文/矢島裕紀彦
1957年東京生まれ。ノンフィクション作家。文学、スポーツなど様々のジャンルで人間の足跡を追う。『サライ.jp』で「日めくり漱石」「漱石と明治人のことば」を連載した。

写真/高橋昌嗣
1967年桑沢デザイン研究所 グラフィックデザイン科卒業後、フリーカメラマンとなる。雑誌のグラビア、書籍の表紙などエディトリアルを中心に従事する。

※この記事は、雑誌『文藝春秋』の1997年7月号から2001年9月号に連載され、2001年9月に単行本化された『文士の逸品』を基に、出版元の文藝春秋の了解・協力を得て再掲載したものです。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 森茉莉が可愛がっていた犬のぬいぐるみ【文士の逸品No.39】
  2. 中勘助が幼少期に使っていた銀の匙【文士の逸品No.38】
  3. 林芙美子が出版記念品として配った灰皿【文士の逸品No.37】
  4. 音楽好きの宮澤賢治が奏でたチェロ【文士の逸品No.36】
  5. 文士・尾崎士郎が履いていた奇妙な下駄【文士の逸品No.35】
PAGE TOP