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太宰治が颯爽と纏って歩いた黒マント【文士の逸品No.07】

◎No.07:太宰治のマント

太宰治のマント(太宰治記念館蔵、撮影/高橋昌嗣)

文/矢島裕紀彦

三鷹時代の太宰治の写真のうち数葉に、マント姿のものがある。煙草を手に陸橋の上に立つ一葉。本屋の店先で書物に視線を落とす一葉。玉川上水のほとりで、大樹によりかかるようにして佇(たたず)む一葉……。

日本では二重廻し、別名トンビとも言うこのマント。もとはスコットランドの都市名からついたインバネスという呼称を持ち、明治初期、種々の洋装文化とともに日本に渡来。袖代わりにケープのついた独得の意匠が、和服着用時の防寒コートとしても重宝がられた。

「太宰さんは和服好み。背が高くてちょっと猫背でね、肌寒い季節には決まってこの二重廻しを着込んでたっけ。若い人たちを引き連れてやってきて、酒を飲みながら文学談義さ」

太宰が頻繁に出没した三鷹の鮨店の老隠居から、以前、そんな話を聞いた覚えがある。友人知己と交換した書簡を基に書いた『虚構の春』には、太宰が昭和10年(1935)師走、80円でマントを新調したらしい記述がある。いま斜陽館(青森・金木町)に残るマントは、これと同一か。

黒無地。裾には微かな擦り切れも見えるが、颯爽たる雰囲気。これを羽織れば、忽ちのうちにいっぱしの文士。と思いきや、太宰の叱声が天から降りてくる。

「ただの気障(きざ)だね」

文/矢島裕紀彦
1957年東京生まれ。ノンフィクション作家。文学、スポーツなど様々のジャンルで人間の足跡を追う。『サライ.jp』で「日めくり漱石」「漱石と明治人のことば」を連載した。

写真/高橋昌嗣
1967年桑沢デザイン研究所 グラフィックデザイン科卒業後、フリーカメラマンとなる。雑誌のグラビア、書籍の表紙などエディトリアルを中心に従事する。

※この記事は、雑誌『文藝春秋』の1997年7月号から2001年9月号に連載され、2001年9月に単行本化された『文士の逸品』を基に、出版元の文藝春秋の了解・協力を得て再掲載したものです。

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