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新国立劇場オペラ上演全作品を一挙紹介(2017/2018シーズン)

神々の黄昏 フィンランド国立歌劇場公演より ©Karen Stuke

オペラ、バレエ、ダンス、演劇などの現代舞台芸術を発信してきた新国立劇場は、この秋、誕生20周年を迎える。それを受けて、多くのクラシックファンやオペラファンに親しまれているオペラ専用劇場の2017/2018シーズンのラインアップも、開場20年にふさわしい豪華で多彩なものとなっている。

開場以来、シーズンごとに約10演目を上演し続けてきた新国立劇場オペラ。2014年9月に飯守泰次郎氏が芸術監督に就任してからは、世界のオペラハウスで活躍する演出家によるプロダクションや第一線の歌手を招喚するなど、新たな展開を図り、質の高いその舞台は海外からも注目されてきた。記念すべき20周年に当たる2017/2018シーズンは、その飯守泰次郎氏のオペラ芸術監督の任期最終年となる。

新国立劇場オペラ芸術監督 飯守泰次郎(写真提供:新国立劇場)

新シーズンのラインアップには、4年間にわたる飯守氏の渾身の思いがこもった10演目が並ぶが、そのうち3演目が新制作。まずは、飯守芸術監督が3年がかりで取り組んできたワーグナーの巨大な物語「ニーベルングの指環」四部作の掉尾を飾る「神々の黄昏」。続いて日本人作品である細川俊夫の「松風」。そして、ベートーベン唯一のオペラ「フィデリオ」。言わずと知れた3名作がどのような形で姿を現すのか、期待が高まる。

再演の7作品は、ロマンチックな恋物語から、喜劇あり、悲劇あり、オペレッタの最高傑作ありと、名作がバランスよく配されて、こちらも楽しみ。

「世界を席巻する注目の歌手が続々と初登場します。新国立劇場の人気レパートリーを、最旬の歌手でお楽しみいただきたいと思います」と飯守監督。

秋の気配が香り始める10月からスタートする2017/2018シーズン。贔屓の作曲家の作品を観るか、喜劇、悲劇、恋物語を観るか……オペラを深く楽しむためにも、今から観劇の予定を立てておきたい。

【10月】ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」第3日~「神々の黄昏」

無限の権力を宿す、指環を巡る壮大な物語がついに完結。飯守泰次郎オペラ芸術監督が自らタクトをとり、豪華キャストが総出演。読売日本交響楽団の新国立劇場初登場にも注目が集まる。新制作。

「神々の黄昏」 フィンランド国立歌劇場公演より Photo: Stefan Bremer

【11月】ヴェルディ「椿姫」

屈指の人気を誇る悲恋オペラの代表作。19世紀半ばのパリの社交界を舞台に、ヒロインの虚飾の日々と純愛を描いたヴェルディ中期の作品。“乾杯の歌”など、名曲揃いで、オペラ初心者も楽しめる。

「椿姫」2015年公演より 撮影:寺司正彦 提供:新国立劇場

【12月】R.シュトラウス「ばらの騎士」

20世紀初頭のウイーンの上流階級を舞台に、美しく気高い元帥夫人と若い愛人とのアバンチュール、そして、過ぎ行く時への想いを描いた豪華絢爛な舞台。見逃せない、珠玉のドイツオペラの人気作だ。

【2018年1月】J.シュトラウスII世「こうもり」

新年の幕開けはワルツ王、ヨハン・シュトラウスII世によるオペレッタの傑作で、至福のひと時を。舞台は19世紀末のウイーン。随所にワルツやポルカが散りばめられ、聞きどころ満載。アール・デコ調の衣装や美術も見所だ。

【2月】細川俊夫「松風」

世界で活躍する作曲家、細川俊夫の傑作がついに登場。能の古典「松風」をもとにドイツ語でオペラ化。細川俊夫の音楽と、現代を代表する振付家、サシャ・ヴァルツの舞踊と声楽が融合した本作品は、オペラの最先端が体験できるといえる。舞台ファン必見! 新制作。

【2、3月】オッフェンバック「ホフマン物語」

詩人ホフマンの恋の遍歴をオムニバス形式で幻想的に描いた、オッフェンバック唯一のオペラ。人気、実力ともに注目の豪華キャストが、美しく洒落た楽曲を歌い上げる。色彩感溢れる独特な舞台が夢の世界へと誘う。

【3月】ドニゼッティ「愛の妙薬」

不器用な青年ネモリーノの恋を応援したくなる、ピュアなラブ・コメディ。楽しいストーリーの中に時折流れる哀愁漂う美しいメロディーが心に響く。幕が下りたときには誰もが幸せな気分になれるベルカント・オペラの名作だ。

「愛の妙薬」2013年公演より 撮影:三枝近志 提供:新国立劇場

【4月】ヴェルディ「アイーダ」

開場20周年記念特別公演として、世界でもっとも人気の高いオペラのひとつである「アイーダ」を5年ぶりに上演する。古代エジプトの悲劇の物語。巨匠ゼッフィレリの演出による圧巻の舞台は歴史絵巻。豪華絢爛な美術にも息をのむ。

「アイーダ」2013年公演より 撮影:三枝近志 提供:新国立劇場

【5・6月】ベートーベン「フィデリオ」

深い精神性と高貴な理想を崇高な音楽で描いた、ベートーベン唯一のオペラを新演出で上演。演出はリヒャルト・ワーグナーのひ孫であり、現代のオペラの最前線をリードするカタリーナ・ワーグナー。飯守泰次郎がタクトを振る。新制作。

【7月】プッチーニ「トスカ」

フランス革命後、不安な政情に揺れるローマを舞台に、歌姫トスカの過酷な運命と情熱的な愛を描いたイタリア・オペラの傑作。マダウ=ディアツ演出による豪華な舞台。世界的な大ソプラノ、ネーグルスタッドがトスカに扮する。

「トスカ」2015年公演より 撮影:寺司正彦 提供:新国立劇場

■公演日程などの詳細は、新国立劇場オペラサイトをご覧ください。
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/
https://www.facebook.com/nnttopera/

新国立劇場 オペラパレス/東京都渋谷区本町1-1-1

■問い合わせ/電話 03・5352・9999(ボックスオフィス)

文/堀けいこ

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