義盛と巴のやり取りに涙が止まらない
I:さて、この後の義盛と愛妾巴(演・秋元才加)とのやり取りが泣かせてくれました。〈俺は生きて帰る。そん時お前がいなかったら、俺困っちまうよぅ〉って、ほんとうに切ない。私は、もらい泣きしてしまいましたよ。
A:いや、確かに切ない場面だったのですが、義村への態度といい、合戦前だというのに「義盛、詰めが甘いぞ!」と思ったのも事実です。なぜ、鎌倉殿実朝の身柄を確保するべく動かなかったのか。それが解せません。
I:確かに、実朝の身柄を確保した方がアドバンテージをとれます。でもそれができなかった義盛。そこがまた和田義盛の愛すべきところでもあるのですよ。今週は、「和田合戦」を描いた回になるわけですが、いろいろ気になる場面がありました。比奈さん(演・堀田真由)が生んだ義時次男の朝時(演・西本たける)と泰時(演・坂口健太郎)とのやり取りが感慨深かったです。
A:八重さん(演・新垣結衣)を母とする泰時、比奈さんを母とする朝時。こうして劇中で対峙する姿をみるのは感動的ですよね。世の中には少なからず北条ファンがいるわけですが、皆さんどんな感想をお持ちなのか聞いてみたいですね。
I:そして、再び義盛と巴が登場しました。今度は戦場での別れのやり取りでした。このシーンで完全に涙腺が崩壊しました。〈生き延びるんだ。あの時のように〉〈あなたのいない世に未練はありません!〉私も、一度でいいからこんなやり取りを交わしたいと思いつつ、見ていました。
A:本作では、木曽義仲と死別した巴が、請われて和田義盛の愛妾となったという説を採用しているわけですが、こんな感動シーンが設定されるとは思いもよりませんでした。義盛も喜んでいるのではないでしょうか。それにしても愛する者を二度も失う巴は悲運ですね。
【心が通じ合った主従を引き裂いた弓の矢。次ページに続きます】