繊細な人物だった伊達政宗
伊達政宗(1567~1636)は、「独眼竜」という勇猛な異名を与えられているいっぽうで、じつに繊細な人物でもあった。
政宗は、家臣らに「手を清める心がけを常に持つことが大事である」と言っている。
身の周りの世話をやく小姓たちが、手を洗わずに自分の髪に触れたりすることを政宗は非常に嫌った。
手洗いは清潔を保つと同時に、精神をリフレッシュするためのものととらえていたようだ。
健康の基本は規則正しい生活
規則正しい生活は健康の基本といえる。政宗の生活はまさにそうだった。時間を無駄にせず、政務、学問、趣味などの時間をきっちりと日課に割りふっていた。
昼寝をするときも適当に寝転がるのではなく、布団を敷き、きちんと夜着に着替えて寝た。
健康に気をつけていた点では、冬は薄着で過ごしたこともあげられる。
寒さに慣れることで抵抗力を増し、風邪などの病にかかりにくくなると知っていたのだろう。
文/内田和浩