見ているだけでも明るい気分になれるカラフルな民芸品。
今回、生活ガイド.com(https://www.seikatsu-guide.com/) 運営事務局が選び、手に入れてみたいと思うものを生活ガイド.com会員に投票してもらいました。それでは結果をご紹介しましょう。
今回1位になったのは、鹿児島県の「薩摩切子」でした。
第1位 鹿児島県 「薩摩切子」
紅、藍、緑、黄、金赤、島津紫の全6色の色味があるガラス細工である薩摩切子。「ぼかし」と呼ばれる透明なガラスの上に色ガラスを厚く被せてカットし、色の境界を曖昧にする技術が特徴的です。重ねるガラスを2色にした「2色被せ」の技法も、20年ほど前に生み出されました。家に置いてあるだけでうっとりしてしまうような美しい工芸品です。
「薩摩切子」を選んだ方からは「インテリアとしてもおしゃれで気分が上がりそうです。」(30代女性)、「専用ケースに入れて飾って置きたい。」(70代男性)、「カットの技術がすごいと思う。」(60代男性)などのコメントをいただきました。
今回1位になりました鹿児島県販路拡大・輸出促進課の担当者の方にもコメントをいただきました。
1位の受賞コメント
鹿児島県の伝統的工芸品「薩摩切子」が1位になりましたこと、大変嬉しく思います。
薩摩切子は、藩主島津斉彬によって海外交易品として開発・生産されたガラス細工で、篤姫の嫁入り道具として徳川家にも献上されていました。透明なガラスに色ガラスを被せ、これにカット(切子)をすることにより、神秘的で華麗な輝きを放ちます。
是非、お手にとってみてください。
薩摩切子以外の「特産品・名産品」のご紹介
本県の特産品、名産品は数多くございますが、薩摩切子を製造販売している薩摩ガラス工芸のある鹿児島市磯地域の特産品として「じゃんぼ餅」がございます。
鹿児島県のご紹介(魅力や名所など)
薩摩切子が復活した場所が、上記の薩摩ガラス工芸であり、島津藩別邸の仙巌園敷地内にあります。
「名勝 仙巌園」
万治元年(1658)に島津家19代光久によって築かれた島津家の別邸です。雄大な桜島を築山、錦江湾を池に見立てたスケールの大きな庭園で、28代斉彬もこよなく愛し、篤姫など多くの人を魅了しました。
およそ1万5千坪の広大な庭園には、四季折々の花々が咲き誇り、大名家ならではの催しも魅力です。ガス灯の実験に使用された鶴灯籠や、全国でも珍しい猫を祭った猫神、江戸時代の正門である錫門(すずもん)など、見どころが満載です。
仙巌園が位置する磯エリア一帯は、平成27年(2015)に「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産に登録されました。日本の近代化を推し進めた薩摩の人々のストーリーを感じることができます。
島津家800年の歴史を学べる博物館・尚古集成館や、見学可能な薩摩切子工場が隣接し、立ち寄りスポットとしてもおすすめです。
「鶴丸城御楼門」
鹿児島(鶴丸)城は、慶長6年(1601年)頃、のちに島津家第18代当主・初代藩主となる家久が建設に着手した島津氏の居城で、背後の山城(城山)と麓の居館からなる城です。御楼門は、明治6年(1873 年)の火災で焼失しましたが、2020年に日本最大の城門として復元されました。
「尚古集成館」
大正12年(1923年)に開館した歴史ある博物館です。本館の建物は1865年に船などの金属加工のための工場「集成館機械工場」として建てられたもので、現存する日本最古の洋風工場建築物です。2015年には「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として、世界文化遺産に登録されました。外観は西洋風で、建設当時は別名「ストーンホーム」とも呼ばれていましたが、日本の建築様式で建てられています。レンガの代わりに薩摩の建築物でよく見られる溶結凝灰岩を使用しているのも大きな特徴です。 島津家の歴史や近代化事業などを紹介しており、江戸時代につくられた薩摩切子や、日本人が撮影した最古の銀板写真(複製)、工場として稼働していた当時の機械など、島津家伝来の資料を中心に約1万点を収蔵・展示しています。
ランキング2位から5位の「カラフルな民芸品」は下記のとおりです。
第2位 沖縄県 「琉球ガラス」
2位になった「琉球ガラス」は、材料にガラス廃材を使用するのが特徴的なガラス工芸品です。廃材ガラスが元になっているため、色みは少しくすんでいたり、気泡が入っていたり、素朴な温かみを感じることができます。また、吹きガラスで作成されるのでそれぞれ形が異なるのも特徴です。自分だけのお気に入りの一品を見つけたくなる工芸品です。
第3位 岩手県 「南部鉄器」
3位は、鉄の質実剛健さが魅力な岩手県の工芸品「南部鉄器」でした。
銑鉄を主原料に造られており、鉄の色味を活かした素朴な風合いが特徴です。また近年はカラフルでスタイリッシュなデザインをしているものも数多く販売されるようになりました。南部鉄器の鉄瓶で沸かしたお湯は、まろやかな味になると言われており、不足しがちな鉄分を手軽に摂取できるのも魅力の1つです。
第4位 石川県 「九谷焼」
4位は石川県の民芸品「九谷焼」でした。
九谷焼は、360年以上の歴史を持つ日本を代表する色絵陶磁器です。九谷五彩と呼ばれる「赤、黄、緑、紫、青紺」で描かれた上絵付が特徴で、人間国宝に認定された絵付師もいるなど、世界的にも高く評価されています。歴史画調の焼き物を代表するような柄から今風の可愛くてポップな絵柄まで、様々な柄があるので、観賞用にも日常使いにもピッタリです。
第5位(同点) 青森県 「津軽びいどろ」
5位は、漁業用浮玉の製法を応用して作られるようになったガラス工芸品「津軽びいどろ」です。津軽半島にある七里長浜の砂を材料として作られています。元々は美しい緑色のガラスでしたが、現在では日本の四季をコンセプトにピンク、赤、黄色、青などの様々な色で作られています。季節に合わせた彩りのガラスを手に入れたくなりますね。
第5位(同点) 神奈川県 「箱根寄木細工」
同点で5位になったのは、神奈川県の民芸品「箱根寄木細工」でした。
「寄木細工」は違う色の木を寄せて集めて模様を作り出す工芸品で、天然の木の色味によるナチュラルな色合いと、職人によって生み出される幾何学模様の繊細な細工の美しさが特徴的です。小物入れやからくり箱などが有名ですが、財布や食器などの製品もあり、彩りある生活に一役買ってくれる工芸品です。
【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022/3/11〜2022/4/10
調査対象:生活ガイド.com会員20代~70代の男女238名