最近、パソコンやスマートフォンの普及により、自ら字を書く機会はめっきり減少してきました。その影響からか、「読めるけれども、いざ書こうとすると書けない漢字」が増えていませんか? 以前はすらすらと書けていたのに、と書く力が衰えたと実感することもあります。

動画を見ながら漢字の読み書きをすることで、脳のトレーニングとなります。また、この記事を通じて、読むこと・書くこと・漢字の意味を深く知り、漢字の能力を高く保つことにお役立てください。

「脳トレ漢字」第61回目は、「辣腕」をご紹介します。「辣腕を振るう」、「辣腕マネージャー」などのように使われます。

脳トレ漢字の動画を見ながら“読んで書く”ことで、記憶力を鍛えながら、漢字への造詣を深めてみてください。

「辣腕」はなんと読む?

「辣腕」という漢字、読み方に心当たりはありますか? 「らーうで」「らーわん」ではなく……

正解は……
「らつわん」です。

『小学館デジタル大辞泉』では、「物事を躊躇することなく的確に処理する能力のあること」と説明されています。躊躇することなく、てきぱきと物事を処理する能力がある、ということです。ただ、成功のために少々強引さを伴う、という意味合いも含んでいます。

使い方としては、相手の仕事ぶりを賞賛する際に用いる「辣腕を振るう」というものや、「辣腕な○○」、「辣腕家」などがあります。

「辣腕」の漢字の由来とは?

「辣腕」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「辣」は「厳しいこと」という意味。餃子につける「辣油(ラー油)」もこの字を使います。手厳しい様を形容する「辛辣」も「辣」の字を含んでいることからも、「厳しいこと、辛いこと」というイメージが浮かび上がります。

また「腕」は、身体の一部の意ではなく、「腕前やはたらきのこと」という意味です。よって、「辣腕」は「厳しいやり方で躊躇することなく、物事を処理する能力を持つこと」を指しています。

「辣腕」と「敏腕」の違いとは?

「辣腕」とよく似た言葉として「敏腕」が挙げられます。どちらも似たような使い方をするため混同してしまうかもしれません。両者の違いは何なのでしょうか?

「敏腕」は、「物事を正確に素早く処理する能力があること」を意味する言葉です。両方とも“物事を処理する手際の良さ”を形容していることが分かります。ただ、「辣腕」はやり方が多少雑でも処理能力があることを表すのに対し、「敏腕」は頭の働きや行動の手際が良いという意味合いがあるため、より優秀さが表れていると言えるでしょう。

***

いかがでしたか? 今回の「辣腕」のご紹介は皆さまの漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 漢字一文字が持っているイメージと共に単語を覚えていきましょう。

来週もお楽しみに。

文/豊田莉子(京都メディアライン)
アニメーション/鈴木菜々絵(京都メディアライン)
HP:http://kyotomedialine.com
Facebook:https://www.facebook.com/kyotomedialine/

 

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