写真・文/矢崎海里

【管理栄養士が教える減塩レシピ】寒暖差の激しい季節に食べたい、具だくさん汁
多くの地域で桜の季節も過ぎましたが、まだまだ朝晩は冷え込みますね。
日中との寒暖差で体調を崩しやすいこの時期、衣類だけではなく食事にも気をつかって体調管理をしっかりすることが大切です。

今回ご紹介するのは、具だくさん汁。
まるで食べるスープのよう、立派なおかずの一品となる具だくさんの汁で、体の中からあたためましょう。

たっぷり根菜と鮭のあら汁

たっぷり根菜と鮭のあら汁

【材料】(1人分)

鮭のあら 2きれ
長葱 10cm
大根 2cm
長芋 5cm
ごぼう 5cm
だし入り味噌 大さじ1/2
水(またはだし汁) 100cc
サラダ油 小さじ1

【作り方】

1.鮭のあらの下処理をします。ボウルにあらを入れ、90度~95度くらいの熱湯をかけます。箸でかき混ぜながら差し水をし、水を替えながら軽く洗います。
この作業をすることで魚の臭みを取り除くことができます(霜降り)。
2.長葱は1cm程度の小口切りに、大根と長芋は1cm程度のいちょう切りに、ごぼうは乱切りにします。
3.鍋に油を熱し、鮭のあらを軽く焼く。

たっぷり根菜と鮭のあら汁

 

4.鮭を一度取り出し、切った野菜を入れ軽く炒める。

たっぷり根菜と鮭のあら汁

 

5.野菜に油がまわったら鮭を鍋に戻し、水を入れ、あくを取りながら野菜が煮えるまで加熱する。

たっぷり根菜と鮭のあら汁

6.だし入り味噌を溶き味を調節し、器に盛り完成。

今回使用した大根、長芋、ごぼうは土の中で育つ食材です。土の中で育つ食材は、体を温める効果があるとされています。

また、長葱の辛味成分にも体を温める効果があり、あわせておすすめです。

具だくさんにすることで野菜や鮭の旨味を生かし、また、水分を少なくすることで少ない調味料でも満足のいく味に。

香味野菜である長葱や、独特の風味があるごぼうも減塩の手助けをする食材です。

食塩相当量:1.2g(豚汁と比較し、約25%減塩)

 

さつま汁

さつま汁

【材料】(1人分)

鶏もも肉 50g
人参 20g
さつまいも 50g
大根 2cm
油揚げ 1/3枚
だし汁 100cc
醤油 大さじ1/2

【作り方】

1.鶏肉は食べやすい大きさに切る。
2.人参とさつまいもは1cm程度の半月切りに、大根は1cm程度のいちょう切りにする。
3.油揚げは熱湯をかけ油抜きをし、短冊切りにする。
4.鍋を熱し、鶏肉を皮目から軽く焦げ目が付くまで焼き、裏返す。
5.人参・さつまいも・大根・油揚げを入れ、さらに炒める。
6.野菜に軽く火が通ったらだし汁を加え、具材に火が通るまで煮込む。
7.醤油で味付けをし、器に盛り完成。

鶏肉と、さつまいもなどの野菜を煮込んださつま汁は、鹿児島の郷土料理です。
さつまいもの甘さを生かした素朴な汁物は麦味噌などが用いられますが、今回は醤油で味付けをしました。

このレシピもさつまいも、人参、大根と土の中で育つ野菜をたくさん使っています。

食塩相当量:1.4g(けんちん汁と比較し、約20%減塩)

* * *

具だくさんのおかず汁で、体を温め、お腹もいっぱい。体調を崩しやすいこの時期、ぜひ食卓に取り入れてみて下さいね。

文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。

 

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