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健康

70代の半数が悩む「老人性難聴」にはどう対策すべきか【名医に聞く健康の秘訣】

取材・文/わたなべあや

加齢とともに音が聞こえにくくなる「老人性難聴」の症状は、程度の差こそあれ、70代になれば約半数の人に現れます。これを聴こえないまま放置しておくと、周囲との円滑なコミュニケーションが阻害されるだけでなく、なんと「認知症」の原因にもなることが分かっています。

加齢に伴う聴力の低下には、早く気付いて対策をとることが大切ですが、いったいどうすればよいのでしょうか。

今回はこの老人性難聴の原因と対策について、近畿大学医学部耳鼻咽喉科の土井勝美教授にお話を伺いました。

■老人性難聴の原因と症状

人の聴力は、40代から少しずつ落ちていきます。加齢とともに音を聞き取る内耳の感覚細胞や神経の細胞が減ってしまうのです。糖尿病や高血圧、動脈硬化などの生活習慣病やストレスがあると、さらに細胞が劣化しやすくなりますので、これらの病気は適切に治療しましょう。

また、老人性難聴にはミトコンドリア遺伝子という遺伝子が関与しているため、遺伝も原因のひとつと考えられています。早くから難聴になる方、80代でもよく聞こえる方、いろいろです。また、年齢に関係なく、大きな音で音楽を聴いたり、騒音にさらされたりすることも難聴の原因になるので注意が必要です。

老人性難聴は、初期のうちに本人が気づくことが少なく、会話してもコミュニケーションが取りにくい、テレビやラジオの音が不自然に大きいといったことに、まず家族や周囲の人が気づくことが多い病気です。さらに進行すると、耳鳴りがする、会話が聞き取りにくい、といった自覚症状が現れます。

■老人性難聴を判定する2つの検査

老人性難聴が疑われる場合、病院では「語音聴力検査」と「純音聴力検査」を行います。語音聴力検査は、母音・子音をどこまで正確に聞き取れるのか調べる検査で、純音聴力検査は、低音から高音まで異なる周波数の音を聴いて、聞き取れる音の大きさを調べる検査です。

会話に必要な音域は、図に表すとバナナのような形になるため、「スピーチバナナ」と呼ばれています。スピーチバナナの部分が聞き取れると会話が成リ立つのですが、聞き取れない部分が増えるにつれて会話がしにくくなるのです。

縦軸に音の大きさ、横軸に音の高さ(周波数)をとると、会話に必要な音域は、下に向かって湾曲したバナナの形(中央の網掛け部分)になります。。

多くの人は、高音の部分から聞き取りにくくなっていきます。難聴が軽度なら鳥のさえずりや水の音、葉ずれの音など自然の音が聴こえにくくなり、中等度の難聴になれば、会話が困難になっていきます。高度~重度の難聴の方は、犬の鳴き声やピアノの音、飛行機のジェット音も聞こえません。

■補聴器は試聴と調整が不可欠

老人性難聴の対策としては、補聴器や人工内耳をつけて、できるだけ聴力を維持することが大切です。

補聴器の購入に当たっては、大学病院など大きな病院の補聴器外来で、日本耳鼻咽喉科学会が認定した補聴器相談医か、補聴器適合判断医の診察を受けて購入してください。公益財団法人テクノエイド協会が認定した専門店で、補聴器の調整をするための認定資格を持った販売員に相談して購入する方法もあります。

また補聴器は、その場ですぐに購入するのではなく、まず1~2週間は試聴しましょう。病院の検査室は静かなので、実際に日常生活を送る中で装着感や聴こえる範囲など使い心地を確認し、補聴器の調整をしてもらう必要があるのです。

補聴器は、隙間ができないように外耳道にピタッと密着して装着する必要があり、耳がつまった感じがしたり、自分の声が響いたりするなどの不快感が生じます。隙間があると、「ピー」というハウリングが起きて、装用ができなくなります。

調整しても、子音の聞き取りに必要な高音部が聞こえにくいといったことがありますが、老人性難聴が原因で認知症にならないようにするには、少しでも聴こえる範囲を広げるように補聴器をつけることが望ましいのです。

■人工内耳という手もある

補聴器では思うように聞こえない、音が割れて聞こえて不快だという方には、人工内耳をつけるという方法があります。人工内耳は手術をして装着するのですが、低音から高音まで正常に近いところまで聴こえるようになるので、静かな環境下での言葉の聞こえも大きく改善します。会話に必要な高音部だけを聴こえるようにする残存聴力活用型の人工内耳の手術にも保険が適応されています。

いまのところ、壊れてしまった内耳の細胞を元に戻すことはできません。しかし、補聴器や人工内耳で一定の聴力を取り戻すことは可能です。会話がスムーズにできない状態を和らげ、認知症を予防するために、老人性難聴が疑われる方は、まずは専門の耳鼻咽喉科医師を受診してみましょう。

指導/土井勝美
近畿大学医学部 耳鼻咽喉科学講座 教授。1990年米国国立予防衛生研究所客員研究員(NIH, NIDCD)、1992年大阪大学医学部助手(耳鼻咽喉科学講座)、1995年大阪大学医学部講師(耳鼻咽喉科学講座)、2000年大阪大学大学院医学系研究科准教授・副科長(感覚器外科学耳鼻咽喉科学講座)、2005年大阪大学大学院医学系研究科病院教授・副科長(脳神経感覚器外科学耳鼻咽喉科学講座)。

取材・文/わたなべあや
1964年、大阪生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。2015年からフリーランスライター。最新の医療情報からQOL(Quality of life)を高めるための予防医療情報まで幅広くお届けします。趣味と実益を兼ねて、お取り寄せ&手土産グルメも執筆。

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