「一方でエキス剤は、煎剤を濃縮し乾燥させたもので、インスタンスコーヒーのような状態となっています。
煎剤と比べると効果は落ちると一般的には言われていますが、カプセル剤、錠剤、顆粒剤にすることができるため持ち運びに便利です。また、煮だす必要がなく、漢方薬を手軽に服用することができます。
煎剤かエキス剤かは選ぶことができるのですか?
「それはクリニックによって異なりますので、個別に確認された方が良いです。両方選べる場合は、希望を伝えるとどちらかに切り替えるということもできると思います。たとえば、最初は煎剤を選んでみたものの毎日会社で飲むのが大変ということであれば、その旨を主治医に伝えてエキス剤に切り替えるというように、状況に合わせて使い分けされるのも良いと思います。
クリニックでは、診断後は漢方薬処方の話を聞いて終わりなのでしょうか?
「いえ、漢方薬はあくまでも身体のバランスを取り戻すための一時的なツールであって、多くの漢方医の先生は普段の生活習慣、つまり養生指導も積極的にされます。一時的に漢方薬で症状がよくなったとしても、生活習慣が変わらなければまた元の状態にすぐに戻ってしまうからです。
漢方薬と生活習慣の改善をセットにして本格的な体質改善を行っていくということですね。
次回はいよいよ処方していただいた漢方薬を飲んで治療するお話に移ります。
文/葉山茂一(はやま・しげかず)
漢方デスク株式会社代表取締役。漢方・薬膳の総合ポータルサイト「漢方デスク(http://www.kampodesk.com)」を企画・運営。
取材協力/渡辺賢治(わたなべ・けんじ)
慶應義塾大学環境情報学部教授医学部兼担教授。漢方デスクの漢方医学監修を務める。
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