写真・文/矢崎海里
今の時期に旬を迎えるしらすは、いわし類の稚魚です。
しらすには種類が多く、水揚げされたままの生しらすや、塩水で茹でた釜揚げしらす、釜揚げしらすを天日で数時間干したしらす干し、これをさらに乾燥させたちりめんなどがあります。
しらすは頭から尾まで丸ごと食べることができ、カルシウムやビタミンDが多く摂れるのがポイントです。
今回はしっかり乾燥された、ちりめんじゃこを使用した減塩レシピをご紹介します。
塩気のある食材ですが、上手に活用すれば料理の味付けになるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
小松菜のにんにくじゃこ炒め
【材料】(1人分)
小松菜 100g
ちりめんじゃこ 大さじ1
にんにく(みじん切り) 1かけ
オイスターソース 小さじ1/2
サラダ油 大さじ1/2
【作り方】
1.小松菜は3cm幅に切る。
2.フライパンにサラダ油とにんにくを入れ、弱火で香りが出るまで炒める。
3.小松菜とちりめんじゃこを入れ、強火で数分炒める。
4.オイスターソースを加え、火を止める。うつわに盛り付けて完成。
にんにくの香りとオイスターソースの味付けで、食欲をそそるおかずです。
炒めるだけと手早く調理できるのがポイントです。
栄養価の高い小松菜は炒めることでかさが減り、食べやすくなります。
しらすに含まれるカルシウムは、ビタミンDやビタミンKを一緒に摂ることで効果がアップします。
ビタミンDはしらすに、ビタミンKは小松菜に多く含まれています。
どちらも脂溶性ビタミンで、あぶらと一緒に摂ることで吸収率がアップするため、炒め物にした調理がおすすめです。
食塩相当量:0.6g
厚揚げのねぎじゃこのせ
【材料】(1人分)
厚揚げ 150g
ちりめんじゃこ 大さじ1
青ねぎ 2本
★鶏がらスープの素 小さじ1/2
★おろし生姜 小さじ1/2
★ごま油 大さじ1/2
糸唐辛子 適量
【作り方】
1.青ねぎは1cm幅に切り、★の調味料と和える。
2.厚揚げはオーブントースターでカリッと焼き、食べやすい大きさに切る。
3.2の厚揚げに1をかけ、ちりめんじゃこ、糸唐辛子をトッピングして完成。
火を使わず、トースターのみでできる簡単レシピです。
青ねぎにしっかり味をつけているので、ちりめんじゃこの塩気と合わせておいしく食べられます。
お好みでラー油をプラスしたり、青ねぎをにらに変えたりするのもおすすめ。
これからの季節には、冷ややっこやチキンソテーのソース代わりなど、さまざまな料理に活用できます。
ちりめんじゃこだけでなく、厚揚げにもカルシウムが多く含まれていて、このレシピ1食分で、1日の推奨量の半分以上を補えます。
日本人のカルシウム摂取量の平均は、推奨量を満たしていません。
カルシウムは吸収率が低いミネラルのため、意識して小魚や大豆製品、乳製品などさまざまな食品をしっかり摂りましょう。
食塩相当量:0.9g
* * *
ちりめんじゃこ大さじ1は約4gです。
乾燥しているため、意外と量が多く感じる方も多いでしょう。
ちりめんじゃこ4gの食塩相当量は0.3g(醤油小さじ1/3と同量)なので、味付けの参考にしてみてくださいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。