
季節の変わり目や忙しさが続いたとき、「あれ、なんだかゾクゾクする……」そんな寒気を感じる瞬間はありませんか。風邪のひきはじめかもしれないとわかっていても、すぐに市販薬に頼るべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そんなときに選択肢として知っておきたいのが、体を温める作用のある漢方薬「麻黄湯(まおうとう)」です。あんしん漢方所属の薬剤師の碇純子さんに、麻黄湯の特徴や向いている人の特徴、併せて行いたいセルフケアをうかがいました。
ゾクゾクする寒気が起きるのはなぜ?

ゾクゾクとした寒気は、風邪やインフルエンザなどの感染症が体内に入りはじめたサインとしてあらわれることがあります。細菌やウイルスが侵入すると、免疫細胞が働きやすいよう体温を上げようとすることで、ゾクゾクとした寒気を感じます。つまり寒気は、体が「これから戦う準備をしている」状態ともいえるのです。
また、漢方医学では寒気をもたらす原因となる外からの冷たい邪気を「寒邪(かんじゃ) 」と呼びます。体の表面に寒邪が入り込むと、生命エネルギーである「気(き) 」の巡りが滞り、悪寒や倦怠感などの症状が出ると考えられています。
麻黄湯はどんな人に向いているのか

麻黄湯は、風邪のひきはじめで「寒気が強い」「熱が出そう」「関節が痛む」という症状のある人に向けた漢方薬です。
麻黄や桂枝が体を温めて発汗を促し、寒邪を追い払う効果が期待できます。咳を鎮める杏仁や鎮痛作用や抗炎症作用がある甘草が含まれ、関節痛や頭痛など、風邪とともに出る体のだるさにも用いられます。
症状が軽いうちに用いるとより効果が期待できるため、ゾクゾクする寒気を感じたら飲むとよいでしょう。
麻黄湯と併せて行いたいセルフケア

麻黄湯を飲むときは、日常のセルフケアを組み合わせることで、より回復をサポートできます。麻黄湯と併せて行いたいセルフケアを紹介します。
1.体を冷えから守る
ちょっとした冷えが症状を強めてしまうこともあるため、体を冷えから守り、温めましょう。外出時はマフラーや手袋で首元や手首を冷やさないようにし、室内では適切に暖房を使用したり、カーディガンやひざ掛けで体を温めたりすることも大切です。
2.温かい飲み物・食べ物を摂る
体を内側から温めることも大切です。白湯や生姜湯などの温かい飲み物や、スープや煮込み料理などは、内臓の負担を軽減しながらじんわりと体を温めてくれます。
また、生姜やねぎ、にんにく、シナモンなどの体を温める作用がある食材を摂るのもおすすめです。生姜を刻んでスープに入れる、ホットミルクにシナモンを加えるなどの工夫をしてみましょう。
3.無理をせず安静に過ごす
体が寒気を感じている時点で、免疫機能はすでにフル稼働しています。そのため、できるだけ無理をせずゆっくりと休むことが回復の近道です。
とくに、十分な睡眠をとることを意識しましょう。温かいハーブティーを飲んだり、アロマを焚いて緊張を緩めたりするとリラックスできるため、寝つきをよくする効果が期待できます。
副作用はある? 安心して服用するために

麻黄湯は風邪のひきはじめに飲むことで効果を発揮するため、熱が上がって汗がすでに出ている状態や体力がなくなっているときには向いていません。
また、麻黄は交感神経を刺激し、動悸や不眠、血圧の上昇などが見られることがあります。さらに、甘草を含むため、むくみや高血圧を引き起こす「偽アルドステロン症」に注意が必要です。
ほかにも、心臓疾患や高血圧がある方、妊娠中の方、ほかの薬を服用している方は、自己判断での服用は避け、医師・薬剤師に相談しましょう。
【専門家による体質チェックもできる「あんしん漢方」】
漢方薬を選ぶ際には、できる限り漢方に精通した医師や薬剤師などに相談しましょう。ご自身に合う漢方薬を知りたい方には、医薬品の漢方薬が購入できる「あんしん漢方」のようなオンラインサービスがおすすめです。
スマホひとつで漢方薬の専門家に相談でき、お手頃価格で自宅まで郵送してくれます。セルフケアのひとつとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
体の声を聞き、早めのケアにつなげよう

寒気は「体が助けを求めているサイン」です。麻黄湯は、風邪の引き始めのゾクゾク感や関節の痛みに心強い漢方薬ですが、早めのセルフケアを組み合わせることで、回復をさらに後押ししてくれます。
体調の変化を見逃さず、無理をせず休むことが何よりも大切。セルフケアに漢方薬を上手に取り入れながら、体調を整えていきましょう。
<この記事の監修者>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0286&utm_source=sarai&utm_medium=referral&utm_campaign=251219











