写真・文/矢崎海里
バルサミコ酢は、伝統的な製法で作られるイタリアの特産品です。
ぶどう果汁とワインを原料として、木の樽で熟成することで芳醇な香りとまろやかな酸味、果実の甘みが加わります。
バルサミコ酢は肉・魚料理のソースやサラダのドレッシングとして活用されることが多いですが、なかなか使い切れず余っているというご家庭も多いのではないでしょうか。
バルサミコ酢の風味やまろやかな酸味は減塩調理にも大活躍します。
今回はバルサミコ酢を使った減塩レシピをご紹介します。
豚こま肉で作るバルサミコ酢豚
【材料】(1人分)
豚こま肉 100g
酒 大さじ1/2
片栗粉 小さじ1
人参 1/3本
玉ねぎ 1/4個
ピーマン 1個
★バルサミコ酢 大さじ1
★ケチャップ 大さじ1/2
★鶏がらスープの素 小さじ1/2
★酒 大さじ
★砂糖 小さじ1
★片栗粉 小さじ1
ごま油 大さじ1/2
【作り方】
1.★の調味料を合わせておく。
2.豚こま肉に酒を揉み込み、5分置く。
3.人参、玉ねぎ、ピーマンは食べやすい大きさの乱切りにする。
4.耐熱容器に人参、玉ねぎを入れてふんわりラップをする。600Wの電子レンジで1分半加熱する。
5.2に片栗粉をまぶし、一口大に丸める。ごま油を熱した鍋で全面に焼き目が付くまで焼く。
6.4を入れて数分炒める。
7.ピーマンを入れて、1を加えて炒め合わせ、火を止める。
お酢を使った定番料理、酢豚を今回はバルサミコ酢で作ってみました。
通常は豚ロース肉を使うことが多いですが、こま肉を使用して節約&食べごたえアップ。丸めることで酢豚のようなコロコロとした存在感のある豚肉になります。
火の通りにくい人参と玉ねぎは、電子レンジで加熱して炒める時間を短縮しています。
バルサミコ酢を使うことで、酸味がまろやかになり、食べやすい酢豚になります。
ケチャップの甘みや旨味も合わさり、市販の酢豚の素を使うより約30%減塩できます。
食塩相当量:1.0g
チキンソテーバルサミコソース
【材料】(1人分)
鶏もも肉 1枚(150g)
塩 少々
胡椒 少々
にんにく(薄切り) 1かけ分
★バルサミコ酢 大さじ1
★はちみつ 大さじ1/2
★醤油 小さじ1
オリーブオイル 大さじ1/2
【作り方】
1.鶏もも肉は余分な脂とすじを取り、塩胡椒をまぶす。
2.フライパンににんにくとオリーブオイルを入れて、弱火で加熱する。にんにくがきつね色になったら取り出す。
3.2の油で1を皮目から両面焼き、食べやすい大きさに切る。
4.3の余分な油を拭き取り、★の調味料を入れて火にかける。とろみが付いたら火を止める。
5.鶏肉に4をかけて完成。
芳醇な香りのバルサミコ酢は、シンプルに焼いた肉や魚との相性も抜群。
今回は鶏肉のソースとして活用しました。
バルサミコ酢に含まれる酢酸には料理の味を引き立たせる効果があり、減塩調理におすすめの調味料です。
ほかにも食欲増進効果や、内臓脂肪の蓄積を抑えたり、血圧を下げるはたらきも報告されています。
食塩相当量:1.4g
* * *
バルサミコ酢にオリーブオイルと塩を混ぜただけでもおいしいドレッシングになります。
いつもの料理にプラスして、違った味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。