写真・文/矢崎海里
山地のきれいな水辺に生息しているイメージの強いクレソン。
野生のものはこれからの季節に旬を迎えます。
クレソンはわさびの仲間で、ピリっとした辛みと風味が特徴。
栄養価が高く、付け合わせでしか食べたことない、という方にもぜひ取り入れていただきたい野菜です。
今回はクレソンの特徴を生かした減塩レシピをご紹介します。
クレソンと塩昆布のかき揚げ
【材料】(1人分)
クレソン 2束(40g)
玉ねぎ 1/8個
人参 1cm
塩昆布 ひとつまみ(2g)
小麦粉 大さじ1/2
天ぷら粉 大さじ1と1/2
水 大さじ2
揚げ油 適量
【作り方】
1.クレソンは3cm幅に、玉ねぎは薄切りに、人参は千切りにする。
2.ボウルに1、塩昆布を入れて小麦粉をまぶす。
3.天ぷら粉を水で溶き、2を絡める。
4.3の半量180℃に熱した揚げ油に落とす。返しながら数分揚げる。
5.同様にもうひとつも揚げて、油を切って完成。
シンプルに野菜のみを使ったかき揚げで、クレソンの風味を楽しめるようにしました。
塩昆布で和風の味わいと塩気をプラス。
何もつけないでそのまま食べられる味付けです。
ほかにうどんやそばと合わせたり、丼にしたりとアレンジもできます。
クレソンは緑黄色野菜に分類されて、β(ベータ)-カロテンが多く含まれています。
β-カロテンは油と組み合わせることで吸収率がアップする成分です。
今回のような揚げ物や炒め物、オイルドレッシングやマヨネーズと和えるのもおすすめです。
β-カロテンは体内でビタミンAに変換されます。
抗酸化作用があり、紫外線から肌を守るはたらきが期待できます。
食塩相当量:0.5g
クレソンのナムル
【材料】(1人分)
クレソン 2束(40g)
もやし 50g
★鶏ガラスープの素 小さじ1/3
★おろしにんにく 少々
★ごま油 小さじ1
★いりごま 適量
【作り方】
1.クレソンは4~5cm幅に切る。
2.耐熱容器にもやしを入れて、ふんわりラップをして600Wの電子レンジで1分半加熱する。
3.水けを切り、1、★の調味料を混ぜる。
4.冷蔵庫で味をなじませながら冷やしたら完成。
クレソンの辛みやごま油、にんにくの風味を生かして、少ない調味料で味付けしたナムルです。
おかずが少ないときのもう一品や、もやしを使っているので節約おかずなどにぴったり。
ビビンバやキンパの変わり具材や、お湯を注いでスープなど、シンプルな味付けなのでアレンジも多彩です。
クレソンは別名「オランダミズガラシ」といいます。
辛み成分は、わさびや大根と同じシニグリンによるもので、抗菌作用などがあります。
食塩相当量:0.4g
* * *
クレソンは自生しているものも多いですが、中には汚染されたものや、似ていても別の植物のものもあるため、自己判断で採取して食べることはやめましょう。
大きめのスーパーでは店頭に並んでいることも多いので、探してみてくださいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。