冬の高血糖を防ぐ「メリハリ」と「置き換え」
・正しい調整方法を知り「メリハリ」を意識
イベント事が続くと、気づかないうちに普段より食べ過ぎてしまいます。その前後の食事で調整をしてカロリーオーバーを抑えたり、早めに消費ができるように意識することはとても重要です。
調整のポイントとしては、摂りすぎになりやすい糖分や脂質をあらかじめ控えめにし、食べたものの代謝を促すビタミンやミネラル類を多めに補給すること。
例えば、夜に外食でイタリアンを食べる予定がある場合、パスタやピザ、デザート、お酒等から糖質、チーズやオリーブオイル等から脂質を摂りすぎが予想されます。したがって、その日の朝食、昼食ではそれらを控えた食事選びが出来ると良いでしょう。
例えば、朝食は「茹で卵と果物、ヨーグルト」、昼食は「ご飯は茶碗少なめ一杯、焼き魚、サラダ」といった内容で、糖質や脂質は控えめに、果物や野菜でビタミンやミネラルをしっかり補います。
また、食べ過ぎ(飲みすぎ)の翌日は、余分な間食やお酒は控えて、腹八分目の食事を意識したり、いつもより多めに動いて消費量を増やすようにしてみましょう。
・間食を果物や芋類などに「置き換え」
果物や芋類には糖質以外にも、食物繊維やビタミン、ミネラルといった体の調整に必要な栄養素も豊富に含まれます。果物は菓子類などの間食の代わりとして活用できます。例えば、コンビニの小袋のチョコ菓子一袋(約300kcal)をカットフルーツ(約80kcal)に変えれば、ご飯茶碗一杯分程度のカロリーをカットできます。
また、加工された菓子類ではなく、果物の自然な甘さを摂るように意識するだけでも砂糖依存から抜け出す一歩に繋がります。
果物の1日の適量は、80kcal程となりますので、みかんなら2個、りんご1/2個等、片手に乗る分を目安としてみましょう。
芋類は、食物繊維が豊富なため満腹感が得られやすく、また、満腹感の持続性もあるため、間食に取り入れた場合、次の食事の食べ過ぎが抑えられます。菓子類に比べ、血糖値の上昇も緩やかなので、脂肪にもなりにくいと言えます。
芋類の適量も果物と同じく1日80kcalが適量となりますので、焼き芋なら1/2個、干し芋なら手の平分を目安として菓子類の代わりに取り入れてみてはいかがでしょうか。
冬は血圧だけでなく、血糖や血中脂質が高くなる季節です。上記2つのポイントをしっかり抑え、冬に高血糖・高血圧・高脂血症など生活習慣病が悪化するのを防ぎましょう。
文/中村康宏
医師。虎ノ門中村クリニック院長。アメリカ公衆衛生学修士。関西医科大学卒業後、虎の門病院で勤務。予防の必要性を痛感し、アメリカ・ニューヨークへ留学。予防サービスが充実したクリニック等での研修を通して予防医療の最前線を学ぶ。また、米大学院で予防医療の研究に従事。同公衆衛生修士課程修了。帰国後、日本初のアメリカ抗加齢学会施設認定を受けた「虎の門中村康宏クリニック」にて院長。一般内科診療から健康増進・アンチエイジング医療までの幅広い医療を、予防的観点から提供している。近著に「HEALTH LITERACY NYセレブたちがパフォーマンスを最大に上げるためにやっていること」(主婦の友社刊)がある。
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