文/川口陽海
腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、坐骨神経痛などで、太ももの裏におきる痛みやしびれ、本当につらいですよね。
■歩くと痛む
■長く歩くと痛みやしびれが強くなり、歩けなくなる、しかし少し休むとまた歩けるようになる(間欠性跛行)
■立ちっぱなしで痛くなる
■座っていると痛くなる
■寝ていても痛む
このように、同じ太もも裏の痛みやしびれでも、どのような時に症状が出るかは、人によって全く違います。
しかし、ストレッチやトレーニングをおこなうことで症状を改善できる場合も多いのです。
今回は、筆者の腰痛トレーニング研究所でおすすめしているストレッチやトレーニングをご紹介します。
太もも裏の痛みの原因はハムストリング
ハムストリングとは、太ももの裏側にある、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の総称です。
上の図のように骨盤の坐骨結節から膝下の脛骨につながり、主に膝を曲げたり、脚を後ろにけり出したりする役割があります。
このハムストリングが、何らかの原因で過緊張をおこしてこり固まってしまうと、次第に『トリガーポイント』が生じ、下の図のようにハムストリング自体から痛みやしびれがおこってしまいます。
【大腿二頭筋(ハムストリング)のトリガーポイントと症状の出る部位】
もしあなたの症状が出る部位が、この図の赤い範囲に似ているようなら、ハムストリングのストレッチやトレーニングによって症状が改善するかもしれません。
タオルを使ったハムストリングのストレッチ
ハムストリングのストレッチは様々なやり方がありますが、腰痛トレーニング研究所では、比較的安全で効果の高い、次のような方法をおすすめしています。
※このストレッチはバスタオルなどを使用しますのでご用意ください。
仰向けになり、バスタオルを片足のつま先あたりにかけます。
そこから、膝を曲げないようにタオルで引っぱりながら脚を伸ばしていきます。
あまりきつすぎず、痛気持ちよく腿裏が伸びるところで止めます。
太ももの裏からアキレス腱にかけて、痛気持ちよく伸びる感覚があればOKです。
そのまま約30秒ほど(3~5回ゆっくりと深呼吸する程度)伸ばし、ゆっくりと戻します。
症状のある側の脚だけでも良いですが、反対の脚もおこなうとなお良いでしょう。
片脚2~3回ほどおこなってください。
ご注意)
痛みのためにこの姿勢ができない、またはこの姿勢をとると症状が悪化する時はやめてください。
またこのストレッチをおこなうことで症状が悪化する場合もありますので、そのような時は中止してください。
このストレッチがきつくてできない場合は、タオルを使わずにおこなってみましょう。
上の図のように、膝の裏あたりを両手で持ち、膝はやや伸ばし加減にして胸の方に引き寄せます。
膝が曲がり過ぎるとストレッチがかかりませんので、膝は適度に腿裏が伸びる程度に伸ばします。
太ももの裏が痛気持ちよく伸びる感覚があればOKです。
そのまま約30秒ほど(3~5回ゆっくりと深呼吸する程度)伸ばし、ゆっくりと戻します。
片脚2~3回ほどおこなってください。
ご注意)
痛みのためにこの姿勢ができない、またはこの姿勢をとると症状が悪化する時はやめてください。
またこのストレッチをおこなうことで症状が悪化する場合もありますので、そのような時は中止してください。
【次ページに続きます】