【ひと皿の歳時記~第95回】
元麻布『かんだ』の「鱧と松茸」
日本料理は食材の旬を見極めて調理することに長けていますが、その「旬」にも、走り、盛り、名残りと3つの時季に細分化されています。
この季節、名残りの鱧と走りの松茸が絶妙の出逢いを見せてくれます。
その代表が「鱧と松茸」をお椀の中に閉じ込めて、一瞬の出逢いを演出する「はもまつ椀」です。鱧の美味しさと松茸の甘酸っぱい香りが出汁に溶け込み、その相性満点の古典的な椀物です。
今回、東京・元麻布にある日本料理店『かんだ』へ出かけたときに登場したのは、そのお椀の出汁を抜いた「はもまつ」でした。吸い地がない分、鱧も松茸もその質感がストレートに伝わってきます。
正統を外さず、見事な変化球、最後に再び、鱧と松茸を玉子でとじた「はもまつ」丼が出て、この季節ならではの“出逢い”を存分に堪能しました。
店舗情報
店名 | かんだ |
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住所 | 東京都港区元麻布3丁目6-34 カーム元麻布1F |
TEL | 03-5786-0150 |
営業時間 | 18:00~22:00(L.O.) |
定休日 | 日曜・祝日 |
URL | http://nihonryori-kanda.com/ |