【ひと皿の歳時記~第130回】
台北『鼎泰豊』の「豚肉入りちまき」
![台北;鼎泰豊1_s](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/f2c38a09e66f2de0dda90a14775bc28b-300x225.jpg)
開店前から人が集まる台北の『鼎泰豊』本店。
小籠包などの点心料理で有名な『鼎泰豊(ディンタイフォン)』、国内に17店舗展開している同店の本店(信義店)は台北にあります。もともとは食用油を扱う油問屋さんだったそうで、お得意さんに自家製の小籠包を食べてもらっているうちに、その美味しさがいつしか評判になり、小籠包をはじめとする点心料理を供するお店を出すことになったそうです。それが、1970年代半ばのことで、1993年にニューヨークタイムズ紙に紹介されたことで世界中に知られることとなりました。
当然ですが、本店は開店早々から店の前に人だかりができています。順番待ちのためにスタッフに名前を告げると、30~40分待ちはあたりまえで、昼時になると入店するまで1時間以上待たなくてはなりません。
![台北;鼎泰豊4小籠包_s](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/6a4b8b6620415b124d7b3e55f3ca6a50-605x454.jpg)
蒸籠に入った熱々の小籠包。薄い皮も美味しい。
このお店で誰もが注文する「小籠包」は、豚肉入りのシンプルなものから、蟹みそ、トリュフ入りまで幾種類もあります。小皿には生姜の千切りが用意されており、その生姜を小籠包の上に少々のせて味わうと醤油も酢も必要ないほど完璧な味が出来上がっています。餡や肉汁だけでなく薄い皮も美味しいことが、この店の持ち味です。
いろいろな味の「小籠包」をたくさん食べたいところですが、『鼎泰豊』には小籠包以外にも名品といえるメニューがいくつもあります。
![台北;鼎泰豊5_s](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/62ee57174c153545d861ccbed22be4b3-300x225.jpg)
蒸し鶏の塩味スープ。
![台北;鼎泰豊2_s](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/0daa6b32965f7df9c986e32c0b332e35-300x225.jpg)
豆苗の炒めもの。
![トリミング台北;鼎泰豊の豚肉入りちまき3](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/05/2a8455552ca026df9ffa5ba2f1edceee-300x218.jpg)
とろとろの豚肉ともち米が見事に調和した「ちまき」。
鶏のスープは滋味深く、豆苗の炒めは香り高く、点心以外の献立もじつに高品質な料理がそろってます。
今回注文した料理の中で、その旨さに驚かされたのが「豚肉入りちまき」でした。とろけるような豚肉が詰められているだけの見た目にもシンプルな「ちまき」なのですが、噛むほどに豚肉の旨味が口中に広がり、具だくさんのちまきより断然味わい深かったです。何より、もち米がともて美味しかったのが印象的でした。台北の本店に行ったら、ぜひ味わってほしい逸品です。
■鼎泰豊(信義店)
住所/台北市信義路二段194号
TEL/(02)2321-8928
営業時間/月曜~金曜:10:00~21:00、土曜・日曜・祝日:9:00~21:00
定休日/なし
![](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/6a4b8b6620415b124d7b3e55f3ca6a50.jpg)