もともと「工芸」は、明治黎明期に英語の「craft」の訳語として作られた言葉ですが、時代の変化にともない芸術性がより重視されるようになったことで、日本独自のファインアートとして見直されています。
自分の目指す表現を探し続けた結果、「工芸」の枠をこえて現代アートとして評価されている作家15名による「あたらしい工芸 KOGEI Future Forward」展が、2月15日(水)から20日(月)まで、日本橋三越本店本館1階の中央ホールで開催されています。
開催に先立って、東京芸術大学教授で金沢21世紀美術館館長の秋元雄史さんと、「第20回全国きものデザインコンクール」で京都府知事賞を受賞するなど作り手としても活動するタレントの篠原ともえさんが挨拶をしました。
「(百貨店の売り場に)作品が置かれるだけで、空間が新しく生まれ変わるパワーを感じました。個人的には身につけたり、持ち歩くなどして、目に触れることのできる(KOGEIの)アクセサリーに注目しています」(篠原さん)
それに対して秋元さんは「KOGEIの伝統的な技術を守っていくことが大事であると同時に、アートとして蘇らせたり、身につけるものなどのデザインの中で採り入れていくことも応援したい」と話し、そうした作品の数々を見ることのできる本イベントの魅力を紹介していました。
会期中は、出品作家などによるギャラリートークなども予定されています。ぜひお運びください。
【あたらしい工芸 KOGEI Future Forward】
■開催日:2017年2月15日(水)~2月20日(月)
■開催時間:10時30分~19時30分
■会場:日本橋三越本店 本館1階 中央ホール(東京都中央区日本橋室町1-4-1)
■特設サイト: http://www.mitsukoshiguide.jp/kogei-futureforward/
■会期中のイベント:
2月18日(土)14時~15時「東京藝術大学・秋元雄史氏×陶芸家・桑田卓郎氏によるギャラリートーク」(※手話による同時通訳あり)
2月19日(日)13時~14時「出品作家によるギャラリートーク」青木宏憧氏、木谷 洋氏、塚田美登里氏、見附正康氏
■出品全作家(15名、順不同・敬称略。カッコ内は工芸の部門):
青木克世(陶磁[立体系])、猪倉高志(陶磁[立体系])、桑田卓郎(陶磁[立体系])、見附正康(陶磁[絵画系])、塚田美登里(ガラス)、三嶋りつ惠(ガラス)、木谷 洋(金工)、畠山耕治(金工)、青木宏憧(漆芸)、田中信行(漆芸)、山村慎哉(漆芸)、土屋順紀(染織)、中村信喬(人形)、舘鼻則孝、中村卓夫(陶芸)
■お問い合わせ:日本橋三越本店(電話03・3241・3311)
※あたらしい工芸 KOGEI Future Forward展の紹介動画です。
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文/編集部