写真・文/矢崎海里

7月から9月に旬を迎えるモロヘイヤ。
日本で食べられるようになったのは1980年代と比較的新しい野菜で、あえ物やスープ、天ぷら、炒め物などさまざまな料理に活用できます。
モロヘイヤの特徴はねばねば成分。
生では普通の青菜に見えますが、ゆでることで粘りが出てきます。
この粘り成分は水溶性食物繊維によるもので、腸内環境を整えるのに効果的です。
今回は同じく腸内の健康維持に効果のある発酵食品を組み合わせた、減塩レシピをご紹介します。
モロヘイヤととろろ昆布のみそ汁

【材料】(1人分)
モロヘイヤ 1/4束
とろろ昆布 ひとつかみ
熱湯 100ml
味噌 小さじ1
【作り方】
1.モロヘイヤは沸騰したお湯で茎の部分から1分ほどさっとゆで、水にさらして冷ましたらざるにあげる。

2.水気を切り、3cm幅に切る。
3.うつわに2のモロヘイヤととろろ昆布を入れ、熱湯を注ぐ。味噌を溶かして完成。

モロヘイヤを茹でておけば、お湯を注ぐだけでできるみそ汁レシピです。
アクがあるので、一度さっとゆでてから調理するのがおすすめです。
モロヘイヤととろろ昆布のねばねばで汁にとろみがつき、味をしっかり感じやすくなります。
具をたっぷりにして、汁を少なめにするのも減塩のポイントです。
モロヘイヤに含まれるねばねば成分は食物繊維の一種で、血糖値の上昇を防ぐ効果が期待できます。
ほかにも食物繊維は便のかさ増しや腸の蠕動運動を促すはたらきもあります。
発酵食品の味噌と合わせて、腸内環境を整えるのに効果的です。
食塩相当量:0.9g
モロヘイヤと納豆のねばねば和え

【材料】(1人分)
モロヘイヤ 1/3束
納豆 1パック
★納豆のたれ 1袋
★ごま油 小さじ1/2
刻みのり 適量
【作り方】
1.モロヘイヤは沸騰したお湯で茎の部分から1分ほどさっとゆで、水にさらして冷ましたらざるにあげる。

2.水気を切り、3cm幅に切る。ボウルに入れ、納豆、★の調味料を加えて混ぜる。

3.うつわに盛り付け、刻みのりをトッピングして完成。
モロヘイヤと納豆、2つのねばねば食材を使った、夏におすすめのおかずです。
納豆についているたれで味付けするので、失敗なし。
ごま油の風味もポイントです。
食物繊維の多いモロヘイヤと発酵食品の納豆で、腸活レシピとしてもおすすめです。
モロヘイヤはほかにもカルシウムやビタミンA、C、E、Kなどさまざまな栄養素を多く含んでいて、まさに栄養価の高い野菜。
特にカルシウム含有量は野菜類でトップクラスです。
吸収率は小魚や乳製品に含まれるカルシウムと比較して低いですが、エネルギーや脂質が低く、食卓に取り入れやすい食材としておすすめです。
食塩相当量:0.5g
* * *
旬以外の季節は生で売られていることが少ないモロヘイヤですが、冷凍品も販売されています。
栄養価が高いので、手に入らないときは冷凍野菜も活用してみてくださいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。
