写真・文/矢崎海里
食欲が低下しがちなこの時期におすすめなのが、お酢を使ったさっぱり料理です。
お酢は食欲増進効果があり、消化・吸収も助けてくれるほか、暑さで蓄積した疲労を回復する効果も期待できます。
またお酢を使った料理は日持ちするので、食中毒リスクが高まる夏の作り置きおかずとして重宝します。
今回は穀物酢を使ったレシピをご紹介しますが、りんご酢やバルサミコ酢、黒酢などさまざまなお酢を上手に活用して、夏を乗り切りましょう。
紫キャベツのマリネ
【材料】(2人分)
紫キャベツ 150g
人参 1/4本
★酢 大さじ3
★砂糖 大さじ1
★塩 小さじ1/4
★胡椒 少々
オリーブオイル 大さじ1
【作り方】
1.★の調味料を耐熱容器に入れ、ラップをしないで電子レンジで1分加熱し、冷蔵庫で冷やしておく。
2.紫キャベツ、人参はそれぞれせん切りにする。
3.フライパンにオリーブオイルを入れて中火でしっかり熱し、2を入れて1分程度手早く炒める。
4.よく冷やした1に入れ、冷蔵庫で数時間冷やして味をなじませたら完成。
色鮮やかな紫キャベツと人参を使った、さっぱりとした味わいのおかずです。
カラフルでいつものおかずに添えるだけで食卓が華やかになるほか、箸休めにもぴったり。
福神漬けやらっきょうの代わりに、カレーの付け合わせとしてもおすすめです。
このレシピはキャベツや人参を加熱しないで作ることもできますが、今回は作り置きおかずのため、加熱して保存期間を延ばしています。
炒める際は、フライパンから煙が出始めるくらいまで熱して、さっと炒めるのがポイントです。
高温で短時間加熱することで、火を通してもシャキシャキ食感がしっかり残るだけでなく、熱いうちによく冷やした調味料に漬けることで、紫キャベツの鮮やかな色がきれいに出ます。
エネルギー:106kcal
食塩相当量:0.8g
鮭のあらの揚げ浸し
【材料】(2人分)
鮭のあら 200g
酢 大さじ3
片栗粉 大さじ2
塩・胡椒 少々
揚げ油 適量
玉ねぎ 1/2個
人参 1/4本
三つ葉 1袋
★酢 大さじ4
★水 大さじ2
★醤油 大さじ2
★はちみつ 大さじ1と1/2
★顆粒和風だし 少々
【作り方】
1.鮭のあらはチャック付き保存袋に入れ、酢を注いで冷蔵庫で1日漬ける。
2.玉ねぎは薄切りに、人参は千切りに、三つ葉は食べやすい長さに切る。
3.耐熱容器に玉ねぎと人参、★の調味料を入れ、ラップをしないで600Wの電子レンジで2分加熱する。一度取り出し、三つ葉を加えて同様に30秒加熱し、冷蔵庫でよく冷やしておく。
4.1の鮭に片栗粉、塩・胡椒を混ぜたものをまぶす。フライパンに油を熱し、両面カリッとなるまでしっかりと揚げる。
5.油を切って、熱いうちに冷やしておいた3に漬ける。冷蔵庫で1日冷やして完成。
食欲がない日にも無理なく食べられる、たんぱく質も野菜も摂れるおかずです。
鮭のあらはたくさん入って安く売られているスーパーも多く、食材の値上げが続いている今、節約にもおすすめです。
1日酢に漬け、さらにしっかり揚げて冷蔵庫で再度酢に漬けることで、小骨が柔らかくなります。
作ってから食べるまでに少し時間はかかりますが、漬けてから冷蔵庫で3~4日日持ちします。
小骨まで食べられるので、不足しがちなカルシウムもしっかり補えるのがポイントです。
太い骨や大きい骨は柔らかくならないため、注意してください。
エネルギー:332kcal
食塩相当量:3.2g
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夏場は家庭での食中毒も増える季節です。
保存容器はもちろん、調理の際も清潔な器具を使い、鮮度のよい食材で作り置きするようにしましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。