米粉というとどんなイメージを思い浮かべますか? グルテンフリーでアレルギーの方に優しい食材というイメージや、お菓子やパンになら使えそう、となんとなく考えている人も多いのでは。使い切れるのか、そんな不安もあって手を出せずにいる人もいると思います。
料理家、フードコーディネーター、スタイリストとしてメディアや女性誌を中心に活躍している上島亜紀さんによると、米粉は「いつもの料理にとても便利に使えて、健康を気遣う方にもおすすめの食材」なのだそうです。吸油率が低く、ビタミンやミネラルといった栄養素も含んでいてヘルシー。食後の血糖値が急激に上がりにくく、糖質をゆるやかに吸収できることもわかっています。
今回は、上島亜紀さんの著書『毎日食べたい はじめての米粉レシピ おかずとパンとお菓子』から、米粉でルーを作るチキンカレーと、バターを使わないクリームスープのレシピをご紹介します。米粉はいつもの料理にとても便利に使えて、健康を気遣う方にもおすすめの食材です。小麦粉の価格が高騰しているいまこそ、米粉を上手に使いこなしてみませんか。
文/上島亜紀
チキンカレー
【材料】(2人分)
鶏もも肉 1枚(350g)
A
塩 小さじ3分の1
こしょう 適量
米粉 大さじ1
玉ねぎ 1個
おろししょうが 小さじ1
おろしにんにく 小さじ1
B
カレー粉 大さじ1と2分の1
米粉 大さじ1
トマトケチャップ 大さじ3
中濃ソース 大さじ2
C
水 300ml
ローリエ 1枚
塩 小さじ2分の1
バター 10g
サラダ油 大さじ2
温かいご飯 適量
【作り方】
1.鶏肉はキッチンペーパーで水けを取り、身の厚い部分に切り目を入れて開き、厚みを均等にする。余分な脂肪や皮を切り落とし、6等分に切ってAを上から順にまぶし(写真a)、手で叩くようにして米粉をしっかりなじませる。
2.玉ねぎは繊維に沿って薄切りにする。
3.フライパンにサラダ油大さじ1と2分の1を入れて強めの中火で熱し、2を炒める。薄く焦げ目がついてきたらしょうが、にんにくを加えてさらに炒め、Bを加えて粉っぽさがなくなるまで炒め(写真b)、いったん取り出す。
4.3のフライパンにサラダ油大さじ2分の1を加えて中火で熱し、鶏肉の皮目を下にして並べ入れて焼く。焼き色がついたら裏返し、1分焼く(写真c)。
5.3を戻し入れてトマトケチャップ、中濃ソースを加え、全体にからめるように炒める。
6.Cを加え、強めの中火で加熱する。煮立ったら弱めの中火にして蓋をし、ときどき鍋底をこそげるように混ぜて10分煮込む。仕上げにバターを加えてひと混ぜする。
7.器にご飯を盛り、6をかける。
グリーンサラダ
【材料】(2人分)
レタス 4分の1個
きゅうり 2分の1本
玉ねぎ 6分の1個
A
オリーブ油 大さじ1
レモン汁 大さじ2分の1
塩 少々
粗びき黒こしょう 少々
【作り方】
1.レタスは食べやすい大きさにちぎり、きゅうりは薄い輪切りにする。玉ねぎは繊維に沿ってごく薄く切る。ボウルにすべてを合わせて水にさらし、シャキッとしたら水けをきり、ポリ袋に入れて冷蔵庫で30分冷やす。
2.1にAを入れ、袋の中でよく混ぜる。
鮭と白菜の豆乳スープ
バターを使わず米粉のとろみで作る、さらりと軽いクリームスープ。
【材料】(2人分)
生鮭(切り身) 2切れ(200g)
A
塩 小さじ3分の1
こしょう 少々
米粉 大さじ2分の1
白菜 1枚(100g)
長ねぎ 4分の1本
ローリエ 1枚
水 200ml
調整豆乳 200ml
塩 小さじ3分の1
こしょう 少々
水溶き米粉
米粉 大さじ1と2分の1
水 大さじ1と2分の1
【作り方】
1.生鮭はキッチンペーパーで水けを取り、皮を取り除いて4等分に切る。Aを上から順にまぶし、手で叩くようにして米粉をしっかりなじませる。
2.白菜は5ミリ幅に切り、長ねぎは斜め薄切りにする。
3.鍋に2、ローリエ、分量の水を入れて中火にかける。煮立ったら1を重ならないように入れ、蓋をして3分煮る。
4.豆乳、塩、こしょうを加え、再び煮立ったら水溶き米粉をよくかき混ぜて回し入れ、とろみがつくまで混ぜながら煮る。
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上島亜紀(かみしま・あき)
料理家。食育アドバイザー、アスリートフードマイスター取得。簡単に作れる家庭料理を大切にしながら、主宰する料理教室「A ’s Table 」では、楽しくて美しいおもてなし料理を提案。雑誌、書籍、テレビでのレシピ紹介、企業のレシピ監修など食の場で幅広く活躍。『これがほんとの 献立のきほん』(成美堂出版)『まとめ買い&使い切り!ラクうまレシピ350』(ナツメ社)など著書多数。