写真・文/矢崎海里
12月22日は冬至です。
一年でもっとも日が短く、この日を境に昼の時間が延びていきます。
冬至は柚子湯に入る習慣がありますが、ほかにも「ん」が2つつく食べ物を食べると縁起がよいといわれています。
かぼちゃ(なんきん)、れんこん、にんじんなどがありますが、今回は「寒天(かんてん)に着目。
不足しがちな食物繊維が補えるほか、洗い物が手軽になるなど大活躍。
今回は寒天の特性を生かしたおすすめレシピをご紹介します。
鶏肉ときのこの和風カレー
【材料】(2人分)
鶏もも肉 150g
しいたけ 2個
まいたけ 50g
えのきたけ 1/2袋
玉ねぎ 1/4個
粉寒天 大さじ1/2
水 300cc
カレールウ 1かけ
めんつゆ(3倍濃縮)大さじ2
サラダ油 小さじ1
ごはん 2人分
【作り方】
1.鶏もも肉は一口大に切る。しいたけは石づきを取り薄切りに、まいたけはほぐす。えのきたけは半分にカットする。玉ねぎは薄切りにする。
2.鍋にサラダ油を熱し、鶏もも肉を炒める。数分炒めたらその他の具材を入れさらに炒める。
3.玉ねぎがしんなりしたら水、寒天を加える。
4.沸騰させて寒天をよく溶かし、弱火にしてふたをして10分煮込む。
5.めんつゆ、カレールウを入れて火を止める。
6.ごはんを盛った器に5をかけて完成。
めんつゆとたっぷりのきのこを使って仕上げた和風カレーです。
きのこのうま味が詰まっていて、うどんと合わせたカレーうどんアレンジもおすすめ。
寒天ときのこを使うことで、食物繊維は7.4g、一日の約1/3量を補うことができます。
寒天を使用するメリットはほかにも。
寒天は常温でも固まるため、洗うのに苦労するカレーの鍋も、常温に冷ますと寒天が固まって汚れがはがれやすくなります。食べ終わったお皿も同様に洗いやすくなり、浸け置きする手間も省け、洗剤の量も少量で済み、まさにいいことづくし。ゆるくとろみも付くので、ハヤシライスやシチューなどに加えるのもおすすめです。
エネルギー:565kcal
食塩相当量:3.0g
餃子の皮で作る小籠包
【材料】(20個分)
豚ひき肉 100g
長ねぎ 1/3本
醤油 小さじ1
胡椒 少々
おろし生姜 小さじ1
おろしにんにく 小さじ1/2
餃子の皮 20枚
★水 200cc
★鶏ガラスープの素 小さじ2
★粉寒天 小さじ1/2
蒸し水 50cc
<たれ>(2人分)
醤油 大さじ1
酢 大さじ1
ごま油 大さじ1/2
からし お好みで
【作り方】
1.★の調味料を火にかけ、沸騰させる。寒天を溶かしたら火を止め、バットに流して冷ます。
2.長ねぎはみじん切りにする。
3.ボウルに豚ひき肉、長ねぎ、胡椒、おろし生姜、おろしにんにくを入れ、粘り気が出るまでしっかりこねる。
4. 1が固まったら3に混ぜ入れる。
5.餃子の皮で包んでいく。真ん中に4を少量のせ、餃子の皮のふちに水をつけてひだを作りながら包む。
6.フライパンにクッキングシートを敷き、5を並べる。分量の水を注ぎ、ふたをして弱火で8分蒸す。
7.器に盛りつけ、お好みでたれを小皿に入れて完成。
難しそうなイメージの小籠包も、餃子の皮を使って手軽にできます。
餃子の皮は大判サイズを使用すると包みやすいです。
寒天で固めた鶏がらスープを具材に混ぜ込むことで、包むときは固形で包みやすく、蒸すことで溶けて食べるときにじゅわっと溢れます。お好みで針生姜も添えて、れんげで食べるのがおすすめです。
餃子の要領でカリッと揚げ焼きにすれば焼き小籠包に。外側のカリカリ食感と、中から染み出るスープが絶品です。
エネルギー:301kcal
食塩相当量:2.8g
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お菓子作りのイメージが強い寒天ですが、日々の食事にも上手に活用して、不足しがちな栄養素を補いましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。