腰痛に悩む人は多いもの。腰痛のせいで外に出るのが億劫になったり、好きなことを思い切り楽しむことができなかったり、ということもあるでしょう。
そんな腰痛を自分で治すことができるというのが、今回ご紹介する書籍『脊柱管狭窄症は自分で治せる!』。
著者は様々なタイプの腰痛患者を治療した経験から、誰でもできるセルフケアの方法を考案したといいます。
今回は本書の中から、日常生活の中に取り入れられる方法を5つご紹介します。
■1:ギリギリまで腰を伸ばして歩く
まず、腰痛のなかでも脊柱管狭窄症の人は体を丸めると楽になりますが、この姿勢で歩くのはやめましょう。
自分の腰の痛む角度と痛まない角度を探って、痛みが出るギリギリ寸前の角度に腰を伸ばして歩くのがポイント。
また、椎間板ヘルニアなど、前にかがむと痛いタイプの腰痛の人は腰・肩甲骨・後頭部を結んだラインが一直線になるようなイメージで歩きましょう。
体の重心を7割ほど後ろに残すくらいの意識を持つとよいそうです。
■2:ちょっと痛いくらいの姿勢で立つ
立っているときの姿勢も、基本的には歩く時と同じ。
ただし、脊柱管狭窄症の人は歩く時よりやや反り気味で「ちょっと痛い」くらいの姿勢が理想だそうです。
できるだけ正しい姿勢をキープできるように意識しましょう。
■3:イスには深く座る
腰痛のタイプに関わらず、座るときに気をつけたいのは上半身を自分の力で支えること。立っているときの姿勢と同じイメージで、ひざは90度に曲げます。
イスに浅く座るのはNG。
背もたれを使ってもいいので、深く座り骨盤を立てられるようにしましょう。肘掛などを使って、左右のどちらかに寄りかかるのは腰のためには良くない座り方です。
■4:硬めの布団で寝る
最近、腰痛の人は仰向けで寝るのが推奨されているそうです。
少し硬めの布団を使い、できれば膝は立てず、枕を使わないという方法を試してみてください。このような環境で睡眠をとると、脊柱が本来のS字カーブを取り戻すことができます。
これは、前かがみになると痛むタイプの人はとくに効果が期待できるそうです。
■5:朝晩2回入浴する
すべての腰痛のタイプの人にとって、冷えは厳禁。
というのも、冷えは関節や筋肉を固くし、血流の悪化を招くので腰痛の症状が悪化してしまうのです。
冷えを防ぐための入浴法は、39度くらいのぬるめのお湯に首までしっかり浸かるというもの。のぼせないよう、10分程度の入浴にしてください。
痛みがひどい時は朝晩の2回入浴すると楽になりますが、時間がなければカイロで温めるのも効果的。痛む側の腰、お尻、ひざの外側の3箇所に貼りましょう。
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腰痛のある人は、できれば体を動かしたくないと考えるかもしれませんが、「痛いから動かない」というのはNG。関節は動かさずにいることによるトラブルの方が多いのだそうです。
脊柱管狭窄症の人は歩き始めると足腰の痛みやしびれが出るという症状がありますが、10分続けて歩くのを目標にしてみてください。難しければ、3分歩いて3分休むを3~4回繰り返してもOKだそう。
日常生活の動作を少し気をつけるだけで、驚くほど腰痛が改善するかもしれません!
【参考図書】
『脊柱管狭窄症は自分で治せる!』
(酒井慎太郎・著、本体1,100円、学研プラス)
文/平野鞠
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