一年中出回っているほうれん草。
冬のものは寒さを耐えるため、栄養や甘みが増します。
特にビタミンC量の変化は大きく、冬採りのほうれん草は夏採りに比べ、100gあたり3倍。
ほかにもさまざまな栄養がバランスよく含まれていますが、ちょっとの工夫でさらに効率よく補うことができます。
今回は旬のほうれん草の栄養を逃さず味わう、おすすめレシピをご紹介します。
ほうれん草のシーザーサラダ風
【材料】(1人分)
ほうれん草 100g
ベーコン 1/2枚
トマト 1/8個
★マヨネーズ 大さじ1/2
★胡椒 少々
★すりおろしにんにく 少々
★牛乳 大さじ1/2
★レモン汁 小さじ1/2
粉チーズ 小さじ1/2
【作り方】
1.ほうれん草は沸騰したお湯に根元から入れ1分茹で、ざるにあける。そのまま冷まし、水気を切ったら5cm幅に切る。
2.トマトは角切りにする。ベーコンは短冊切りし、オーブントースターで5分焼く。
3.★の調味料を混ぜてドレッシングを作る。
4.うつわにほうれん草を入れ、ベーコン、トマトを散らす。3のドレッシングをかけ、粉チーズを振ったら完成。
手作りシーザードレッシングを使った、ほうれん草がたっぷり食べられるメニューです。
ドレッシングは混ぜるだけで簡単に作れるので、普段のサラダやおかずの味付けにも活用できます。
茹でたほうれん草は胡麻和えやお浸しが定番ですが、洋風アレンジもおすすめです。
ほうれん草は栄養バランスが優れた野菜です。
さまざまなビタミンやミネラルが含まれているほか、食物繊維もしっかり補うことができます。
特にあぶらと相性のよい脂溶性ビタミンである、ビタミンAやビタミンE、ビタミンKが多く含まれています。
今回のシーザードレッシングのほか、オイルドレッシングやマヨネーズ、オリーブオイルと合わせて食べるのがおすすめです。
またアクが少なく生食用に改良された品種、サラダほうれん草も流通しています。
茹でる工程がないので、栄養損失も少なく、ほうれん草の風味や甘みを楽しむことができますよ。
食塩相当量:0.4g
牛肉とほうれん草のレモンペッパー炒め
【材料】(1人分)
ほうれん草 100g
牛肉切り落とし 80g
じゃがいも 1/2個
レモン汁 大さじ1
胡椒 お好みで
ハーブソルト 小さじ1/2
オリーブオイル 小さじ1
【作り方】
1.じゃがいもは千切りにし、耐熱容器に入れる。ふんわりラップをし、600Wの電子レンジで2分加熱する。
2.ほうれん草は5cm幅に切り、2分ほど水にさらし、水を切る。
3.フライパンにオリーブオイルを熱し、牛肉、1を中火で炒める。
4.牛肉に8割ほど火が通ったら2、胡椒、ハーブソルトを入れ2分ほど強火で炒める。
5.火を止め、レモン汁を回しかける。うつわに盛り完成。
爽やかなレモンとハーブに、ピリッとした黒胡椒がアクセントの一品。
食感を残すため、ほうれん草は強火で手早く炒めるのがポイントです。
ほうれん草はそのまま炒めても問題ないですが、さっと水にさらしてから炒めることでアクが気にならず、食べやすくなります。
じゃがいもも事前に電子レンジ加熱することで炒める時間が短くなります。
貧血予防にほうれん草、というイメージがある方も多いと思います。
ほうれん草は野菜の中では比較的鉄を多く含んでいますが、その種類は「非ヘム鉄」という肉・魚類に含まれる鉄に比べ吸収率が低いものになります。
非ヘム鉄は動物性たんぱく質やビタミンCと一緒に摂ることで吸収率がアップします。
今回は動物性たんぱく源として牛肉、ビタミンCをプラスするためじゃがいも、レモン汁を使用しています。
食塩相当量:0.7g
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バランスよく栄養を含んでいるほうれん草は、食生活の偏りが気になる方にもおすすめの野菜です。
旬のこの時期は栄養もおいしさもアップしているので、ぜひ食卓に取り入れてみてくださいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。