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大塩温泉|奥会津の貴重な天然炭酸泉は茶褐色のにごり湯【魅惑の温泉案内 Vol.97】

奥会津は福島県会津地方の西南部、西は新潟県と接する7町村(柳津町、三島町、金山町、昭和村、只見町、南会津町、桧枝岐村)を指します。奥会津への足といえば旅情溢れるJR奥只見線です。しかし、2011年の新潟・福島豪雨に被害により、一部区間(会津川口駅~只見駅間)が今も不通となっています。現在は代行バスが運行していますが、一日も早い復旧が望まれるところです。

奥会津は、温泉愛好家なら一度はつかってみたいと願う名湯の宝庫。秘湯の趣ただよう奥会津の極上温泉をご紹介しましょう。

成分の濃さを感じる温泉。

大塩温泉は炭酸ガス成分を多く含む茶褐色のにごり湯。

奥会津の金山町に湧く大塩(おおしお)温泉は、炭酸ガス成分が多く含まれる温泉として知られています。只見川沿いにある「大塩温泉共同浴場」は、昨年8月にリニューアルオープンしたピカピカの温泉施設。浴室の窓からは只見川を眺望でき、湯船には緑がかった茶褐色の成分の濃い温泉が満ちています。泉質は含二酸化炭素‐ナトリウム‐塩化物・炭酸水素塩泉。炭酸ガス成分とナトリウムが豊富で、隠れた名湯として温泉ファンを魅了しています。

泉温は約38.5度とやや低いのですが、成分が濃いせいか、体にずっしりと響き、それほどぬるいとは感じません。湯上り後は体はポカポカ、肌もすべすべです。さすがに冬季の10月~3月は、午後になると加温をしています。

日本では非常に珍しい天然の炭酸泉

金山町にはもうひとつ、「湯倉温泉共同浴場」があります。かつてはひなびた混浴の共同浴場でしたが、2011年の水害で被災。2年前にリニューアルして、男女別の浴場となりました。こちらもナトリウム‐カルシウム‐塩化物・硫酸塩泉という黄褐色のにごり湯。ぜひ両方を楽しんでみてください。

リニューアルで混浴から男女別に生まれ変わった。

リニューアルで混浴から男女別になった湯倉温泉共同浴場。

大塩温泉で、忘れてはならないのが天然に湧出する炭酸水です。明治時代には「芸者印炭酸・ミネラル・ウォーター」としてヨーロッパへ輸出されていたといいます。2004年からは再びボトリングが行なわれ、「奥会津金山 天然炭酸の水」として販売されており、有名料理店などでも使われています。

この炭酸水が湧く炭酸井戸が、地元の保存会の方々によって整備されています。炭酸場と書かれた看板の先に、雪に包まれた炭酸井戸がありました。

雪のなかでも歩道が整備されている。

保存会の方々が雪かきをして歩道を整備している。

井戸は屋根がかけられ、まわりにはコップややかんなど、自由に水を汲んだり飲んだりできるようになっています。

井戸を覗いてみると、ふつふつと炭酸の泡が生まれているのが見えます。さっそく味見してみました。舌にピリピリと感じる炭酸、苦みが少なく爽やかで飲みやすく、思いのほか美味しい! これほどの炭酸水が湧いているとは驚きでした。温泉の基準からしても、二酸化炭素の含有量が高いので、りっぱな炭酸泉。天然の炭酸泉は日本ではほんとうに珍しく貴重な存在です。

炭酸水1

炭酸水2

井戸を覗くと、炭酸の泡が生まれている様子が見えます。

喉ごし爽やかな天然の炭酸水。

喉ごし爽やかな天然の炭酸水です。

この炭酸井戸ですが、自然のものなので水位が下がる夏場は、井戸が枯れてしまうこともあります。また、鉄分が多くなるため飲みにくくなることもあります。以前、心無い人たちが炭酸水がない井戸にペットボトルなどを捨ててしまったことがあるそうです。地元の方たちが井戸の清掃をして、保護してくださっているおかげで、今も守られています。後世にも貴重な自然の恵みを楽しむために、大切にしていきたいものです。

次回の訪問時には、ひそかにウイスキーを持参して、ソーダ割りを楽しんでみようと思います。大塩温泉の炭酸泉。飲んでよし、入浴してよしの名湯です。

取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。

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