富山県の県花といえばチューリップです。例年、見頃はゴールデンウイークですが、砺波市にある「チューリップ四季彩館」では一年中チューリップが楽しめます。
まず展示室入り口にある上から下まで360度チューリップに囲まれるチューリップパレスに驚かされます。切り花504本を試験管に挿して展示しているのです。この試験管には高価なチューリップ専用の延命剤が入っていて、約5日間も花もちがするそうです。
珍しい八重咲の黒色の花・ブラックヒーローなど色とりどりの花が目を和ませてくれます。
なぜ一年中花が咲くのでしょう。じつはチューリップの球根はマイナス2度で保存すると冬だと勘違いし、その後暖かい場所に出すと、2週間で花を咲かせるのだそうです。これを繰り返すことで通年、花を楽しめるというわけです。
展示室ではチューリップの生育の仕組みや栽培の歴史などが紹介されています。原産国はオランダではなくトルコであったり、富山県のオリジナル品種が28種あるなど、知っているようで知らないことばかり。「チューリップ四季彩館」に来たら、ちょっとだけチューリップに詳しくなりますよ。
【チューリップ四季彩館】
富山県砺波市中村100-1
電話:0763-33-7716
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以上、今回はアート&クラフトが楽しめる富山の知られざるアクティビティとスポットをご紹介しました。見るだけではなく実際に体験することで創造の世界が広がりますね。次回はさらなる手作り体験をご紹介します。
※今回ご紹介した体験プログラムは2018年5月31日までです。詳しくは「大人の遊び、33の富山旅。」のウェブサイトをご覧ください。
取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。