新着記事

「苔」が美しい京都の寺4選

取材・文/末原美裕「苔むす」という言葉もあるように、長い歳月をかけて京都に息付いてい…

標本と剥製の違いとは? 鳥標本が教えてくれるたくさんの知の世界

文/柿川鮎子文京区教育センターでは10月20日土曜日まで、東京大学が世界中から集めた…

【編集長レポート】新館オープンの日本橋髙島屋S.C.に「オジさんの楽園」があった!

取材・文・写真/小坂眞吾(『サライ』編集長)日本橋髙島屋は9月25日に新館がオープンし、都市…

犬も猫も1位は雑種?|最新ペット人気ランキング

ストレスの多い現代人を癒す存在、ペット。かわいい犬や猫の動画や画像は、テレビ、ウェブ、SNS、な…

快眠セラピスト直伝、快適に眠るための4つの習慣

取材・文/渡辺陽毎日、快適に眠れていますか。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針…

世界遺産リドー運河と水門を巡る水路クルーズ 【カナダ・オンタリオ州の旅2】

写真・文/石津祐介カナダの首都オタワと、古都キングストンをつなぐリドー運河。その全長は202…

家事代行サービスは、50代の既婚女性が一番利用している!

「家事代行サービス」とは、その名の通り、家主に代わり、水回りの掃除や食事の用意などを行なって…

森茉莉が可愛がっていた犬のぬいぐるみ【文士の逸品No.39】

◎No.39:森茉莉のぬいぐるみ(撮影/高橋昌嗣)文/矢島裕紀彦文豪・森鴎外…

カナリア諸島の真っ白な砂浜、真っ青な空……|地球のエネルギーを感じる火山の島ランサローテ

文・写真/バレンタ愛(海外書き人クラブ/元オーストリア在住、現カナダ在住ライター)7つの島か…

人生の楽園探し|地方移住を考えたら、まず最初にすること

主人公は人事異動を機に早期退職・転職しての地方移住を検討し始めた東京の51歳会社員。情報収集…

サライ最新号

ピックアップ記事

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

旅行

大分・耶馬溪周辺の神秘スポットを巡る【天下の奇勝・耶馬溪を遊覧する1】(大分県中津市玖珠町)羅漢寺・古羅漢・青の洞門

取材・文/関屋淳子

大分県の北西端、中津市と玖珠(くす)町にまたがる広大な景勝地・耶馬渓(やばけい)。この歴史や文化を語るストーリー「やばけい遊覧~大地に描いた山水絵巻の道をゆく~」が平成29年、文化庁の日本遺産に認定されました。

およそ200年前に、思想家の頼山陽が名付けた「耶馬渓」。この天下の奇勝を取り巻く歴史的魅力と地域の文化をご紹介します。今回は、羅漢寺(らかんじ)、古羅漢(ふるらかん)、そして青の洞門など、耶馬溪の信仰と歴史を感じられるスポットについてご紹介します。

*  *  *

山国川が溶岩台地を深く浸食してつくり出した奇岩の渓谷、耶馬渓。石柱の断崖や岩窟、巨石などが大パノラマをつくり、その深く神秘な地形は伝説と祈りの場所になりました。

羅漢山の中腹に位置する岩窟の寺院・羅漢寺は、日本各地にある羅漢寺の総本山で、山門も本堂も岩壁に埋め込むように建てられています。

古羅漢探勝道では鎖を伝い絶景を堪能したい

羅漢寺へは旧参道を少し歩いてみましょう。苔むした石畳や路傍の小さなお地蔵様が趣ある佇まいをつくり出しています。

旧参道の石畳の道

山門へは急坂の参道とリフトがありますが、よほど健脚な方でなければ、リフトで山門へ向かうのをおすすめします。

羅漢寺の山門へ

山門手前には千体地蔵があり、山門の先には室町時代に彫られた五百羅漢が安置されている岩屋があります。

千体地蔵

岩屋の入り口には願い事を記した多くのしゃもじが飾られています。願いを掬う(すくう)ということから、まるで神社の絵馬のようです。

岩屋の入り口

岩屋のなかは神聖な空気が流れ心身が引き締まるよう。五百羅漢の喜怒哀楽のお顔は誰かに似ているようでもあり、豊かな表情の奥には何かを語りかけてくれるようで、いつまでも対峙したくなります。羅漢寺には約3700体の石仏があるということ、人々の大きな祈りの力を感じます。

羅漢寺の五百羅漢

本堂は昭和18年に焼失し、その後再興されたものです。2階部分に上がることができ、ここからの眺めも清々しい限りです。本来は境内より先は撮影禁止ですが、今回は特別許可をいただき、撮影しています。

羅漢寺本堂

羅漢寺の対岸に、ごつごつと盛り上がる峰があり、古羅漢の景と呼ばれる景勝地とその探勝道があります。羅漢寺とともに古来、修禅の道場であったところで、探勝道は急な階段もありながら、森林浴も楽しめ、上るたびに視界が開けてきます。

古羅漢全景

途中には石仏や磨崖仏などがあり、岩窟には昔の堂宇が残り、石造観音菩薩坐像が祀られています。岩が空洞になっている部分があり、これは自然に風化したもの。橋のように見えることから天人橋と呼ばれています。

ここからの眺めは絶景の一言。多くの文人たちもここからの眺めを楽しんだそうです。

天人橋下の堂宇で

また鎖を伝って岩を辿ることができますが(スリル満点です!)、くれぐれも歩きやすい靴で上ってください。

梯子の先は鎖を伝って

羅漢寺から下った山国川沿いには、屏風のように折れ連なる岩壁・競秀峰があり、この岩壁沿いの道から、川に落ちる人を救うために江戸時代に造られたトンネル・青の洞門があります。

青の洞門は、羅漢寺の禅海和尚が村人とともに30年の歳月をかけ掘り上げました。岩の窓からの光で無数のノミの跡がくっきり。執念のあとを感じます。

青の洞門

この一帯は、当地出身の福沢諭吉が景観を守るために土地を買い、開発を守ったとのこと。約1㎞にわたり岩峰が続きます。

競秀峰

近くには8連の日本一長い石垣のアーチ橋「オランダ橋」もありますので、こちらもお見逃しなく。

オランダ橋

以上、今回は耶馬溪の周辺にある羅漢寺(らかんじ)、古羅漢(ふるらかん)、そして青の洞門などをご紹介しました。次回は、耶馬渓探勝の基点となる中津市をご紹介します。お楽しみに。

※日本遺産「やばけい遊覧」についての問い合わせ先:
中津市教育委員会文化財室(電話:0979-22-1111)

取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。

撮影/yOU(河崎夕子)  www.youk-photo.com

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 「苔」が美しい京都の寺4選
  2. 日本人は世界一「シャワー室に落ちている髪の毛」が許せない!
  3. 「ゴジラ岩」を知っていますか?夕日絶景ランキングTOP10
  4. 6日目《北見から美深へ・その2》【実録・JR北海道全線踏破10日…
  5. 6日目《北見から美深へ・その1》【実録・JR北海道全線踏破10日…
PAGE TOP