文・写真/佐竹敦
南信州(長野県南部)の遠山郷というところに、“日本のチロル”と呼ばれている集落『下栗の里』があります。
標高800m~1100mの山間部に作られた集落は、最大傾斜は実に38度であるといい、その信じられないような急傾斜地にところ狭しとへばり付くように点在する耕地や家屋の景観は、まさに絶景です。
標高が高いため、霧に包まれて神秘的な景観となることもしばしばです。
日が当たる場所と当たらない場所ができ、実に幻想的な景観となることもあります。
この『下栗の里』には「前が岩のビューポイント」という絶景ポイントがあります。
このビューポイントからは、下から見上げるようなアングルで集落を見ることができ、谷間に流れる川と対比させて眺めてみると、なぜ川沿いではなくわざわざあんな急傾斜地の高いところに集落を作ったのだろうか?と不思議な気持ちになるほど。
まさに天空の里といったその絶景には、ただただ感嘆の念を抱くより他にありません。
最後に動画でもご覧下さい。
この『下栗の里』は、まさに日本の原風景といった誰もがどこか懐かしい哀愁漂う空間で、時の流れも実にゆったりとしていました。皆さんも一度訪ねてみてはいかがでしょうか。
文・写真/佐竹敦
日本全国の即身仏・一之宮・五重塔・三重塔・滝百選・棚田百選・国分寺跡をすべて訪ね歩いた一人旅の達人。テレビチャンピオン滝通選手権出場。主な著書に「この滝がすごい!」「日本の滝めぐり」等。テレビ東京の「厳選!いい宿ナビ」のコラム執筆、@nifty温泉の記事執筆等、ライターとしても各メディアで活躍中。Webサイト「日本秘境探訪」(http://syakeassi.xsrv.jp/)