コロナ禍が続く今、海外旅行に行くのはハードルが上がり、国内旅行に注目が集まっていますね。日本には47の都道府県(1都1道2府43県)があり、それぞれに特色があります。学生時代に都道府県それぞれの位置や面積、人口など、基本的な情報については学んだと思いますが、どれくらい覚えているでしょうか。
阪急交通社(https://www.hankyu-travel.com/)が都道府県に関する様々な知名度調査を全国500名以上の方を対象に行いましたので、紹介します。これを参考に、改めて各都道府県に興味を持ってみましょう。
地図上ではっきりと位置が示せる都道府県の数は?
自分が住む都道府県から遠いところにある都道府県だと、どの位置にあるか曖昧だという方はいるかと思います。47ある都道府県を、地図上ではっきりと位置を示せる人の割合について、「全部わかる」と答えた人は、全体で28.4%でした。続いて「7割以上わかると思う」が28.2%、「半分くらいわかると思う」が18.9%となりました。
つまり、約25%の方が、都道府県の位置が半分以下しかわからないと回答しているということですね。思ったより、少なくて驚いた方も、安心した方もいると思います。60歳以上になると「全部わかる」が35.4%と非常に高く、「7割以上わかると思う」「半分くらいわかると思う」も合わせると85.9%となっています。
一方、わかる人の数が少なかったのは、調査対象の中で一番年齢が低い20代ではなく、40代。「半分くらいわかると思う」以上の合計が、他の年代では全て7割を超えたのに対して、40代は62.2%にとどまりました。意外と若い人が多いのは、学校の授業で習ってから時間が経っていないということも大きいかもしれませんね。
面積の大きい都道府県、人口の多い都道府県は?
次に、面積が一番大きい・小さい都道府県と人口が一番多い・少ない都道府県について、知っている人の割合を調査した結果を、見ていきましょう。
面積の大きさの1位は北海道です。2位の岩手県よりも約6倍大きく、日本の総面積の約2割を占めるという83,424平方km。75.2%の人が、1位がどこかがわかると答えています。北海道といえば、やはりどこまでも続く道や広い空を思い浮かべますよね。地図で見ても、明らかに面積が大きいことがわかるので、自信のある方が多いのも頷けますね。
最近、コロナの感染者数の人口比率などが話題になっているので、コロナ前より逆に、何となくわかるという人も増えているのではないでしょうか。人口となるとやはり東京都が1位で、約1400万人。面積の大きさと同程度、74.2%もの人が、どこかがわかると答えています。東京都は、面積の小ささでは3位に位置しており、どれだけ人口密度が高いかがよくわかります。
ちなみに、最も人口の少ない県は鳥取県です。人口が少ないといっても、鳥取砂丘や皆生温泉など、全国から観光客が訪れるスポットがたくさんありますね。
人口はもちろん、面積も年によって変動することがあります。最も小さい香川県の面積と大阪府の面積の差はわずかで、1987年までは大阪府が一番面積の小さい都道府県でした。これは、知らない方の方が多いのではないでしょうか。大阪府がそこまで面積が小さいイメージがありませんでしたね。岸和田のだんじりや通天閣などにぎやかで、人が多いイメージがあることも影響しているかもしれません。
自分の住む都道府県の人口は、半分以上の人がわからない?
次に、自分の住む都道府県の情報についてどのくらい把握できているのか、質問しました。
「はっきりと答えられる」の割合が一番高かったのは、「県庁所在地はどこか」(70.4%)でした。続いて「どのような名産品があるか」(45.5%)となりました。
答えられる人が7割もいた県庁所在地ですが、東京都については、「東京」なのか「新宿」なのかで迷われるケースがよくあります。正確には、条例に記されている「東京都新宿区西新宿二丁目」となります。「東京」という説も多い理由としては、新宿区が市町村ではなく特別区だったことから、23区全体を東京ということにして地図上で表記されたからだろうとされています。これは、豆知識ですね。
一方、「人口はどのくらいか」については、「はっきりと答えられる」のは13.0%のみ。そして半数以上の人が、「答えられない」との回答になっていました。他県と比べて人口の多い少ないは想像できるけど、きちんとした数字を覚えている人が少ないのは、わかる気がしますね。仕事で覚える、必要に迫られて覚えるなどがないと、難しいかもしれません。
また、「都道府県の花」がわかるかという設問ですが、そもそも「都道府県の花」とは、何かわからないという方もいたようです。それは、各都道府県を代表する花(もしくは花以外の植物)のことです。
香川県の県花はオリーブですが、オリーブといったら小豆島を思い出す人も多いのではないでしょうか。例えば、北海道はハマナス、富山県はチューリップ、東京都はソメイヨシノ、和歌山県はウメ、沖縄県はデイゴが制定されています。沖縄県のデイゴの花は、馴染みはないかもしれませんが、THE BOOMの「島唄」の出だしの歌詞として聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
ちなみに、「都道府県の花」だけでなく、「都道府県の木」「都道府県の鳥」などがそれぞれ制定されています。自分の住んでいる所を調べるのも勉強になりそうですね。
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大人になると勉強し直す機会が少なくなりますが、都道府県の位置に自信がなければ、これを機に今からでもぜひ覚えてみましょう。実際に色々な都道府県へ行けば、自然と位置もわかってくるはずです。その都道府県ならではの雰囲気や魅力など、行ってみないとわからない面もあるでしょう。
また、外出自粛や近場への旅行が推奨されるようになった最近では、より自分の住む地域に関心が出てきた方も多いのではないでしょうか。自分の住む都道府県のこともよく知っておきたいものですね。自分の住む都道府県を含めて、素敵な旅行先を探してみましょう。
【調査概要】
有効回答数:524名
調査期間:2021/9/17~2021/9/24
調査対象:全国、20代以上の男女
調査手法:Webアンケート